心臓に火をつけて
ken the 365
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人は心の中に火を燃やして生きるもので、火が消えた人間は息をしているだけで死体と大差ない。
早期リタイヤする事をFIREと言うのを知ってるか?
経済的な自立と早期リタイヤの頭文字を取って、そう言うらしいが、自分の中に燃える物が何もなくなった状態を炎って言うのは皮肉が効いてるよな。
俺の中の火が消えて、ただ、動いている死体になったのはいつだったろうか。
自覚したのはFIREなんて言葉が流行りかけた頃だったかもしれない。
火が消えて俺の中に残ったのは死ぬくらいまでは生きられそうな金だけだった。
他には何もなかった。
ただ、今は本当に少しだけ何かが燻っている気がしている。
あのクソガキのせいだが、そんなことに気づいたのはもっと後のことだ。
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