ゾウが来たゾウ!

 それはいつかやって来ると思ってはいたが、思った以上に早く現れた。


 ドアが開くと、ソレがニュッと入ってきた。

 その外から声がする。

「ぱおーん!」


 ソレ、つまり象の長い鼻は店内をうろついていたが、とにかく象の身体が大きすぎて中に入って来られない様子だった。

 また外から声がする。

「いいか? 俺様は、大きいんだゾウ!」


 それは言われるまでもなく分かる。

 店が入れないくらい狭いことにたいする当てつけなのだろうか。

 あるいは、身体が大きいことを誇って声高に言っているのだろうか。


(やれやれ)


 どちらにせよ、見た目や態度の大きさに反して器は小さいタイプなのだろう。

 象は知らないが、似たような人間なら、控えめに言っても時々いる。

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