【千葉県 M市 T中学校体育館倉庫】橋本一樹の体験
《メール送信者》橋本一樹(はしもと いつき)
《発生日時》1982年 正確な日時は不明
初めまして。私にも似たような経験があり、メールを差し上げました。
これは、私が中学生の頃に体験したお話です。
当時私はバレー部に所属しており、道具一式は体育館奥にある倉庫に保管していました。部活が始まる時は我々1年がコートやボールを運ぶことになっていました。
ある日のことです。倉庫は全部で3部屋あったのですが、そのうちの1部屋が使用禁止になり、筆で書かれた注意書きがされていました。現在、私は電車で職場まで通っており、ドアにあるあの黄色い注意書きを見る度にその当時を思い出します。一言一句全く同じなのです。
前日まで使えていたのに、何の前触れもなく翌日の朝来たら厳重に鍵がかけられ使えなくなっていました。顧問に訊ねてみても、「あそこはもう倉庫じゃなくなったんだ」と言われ、それ以上のことは話してくれませんでした。
偶然、閉鎖される直前まで補修で居残りさせられていたクラスメイトがいて、その帰りに友人数人と体育館裏で雑談していたらしいです。そのクラスメイト曰く、その倉庫の窓から真っ黒な影のような何かが蠢いているのを見たそうです。窓は横幅1m弱の長方形で4、5メートルほどの高さにあり、通常人はそこに立つことはできません。その影は人の形をしており、頭のような部位が左右にゆっくりとゆらゆら動いていたようです。
それを見た直後、「ドスーンッ」という重い衝撃音がして怖くなり、逃げて帰ったそうなのです。
その時はもう部活は終わっていて、我々も帰っていた時間帯でした。クラスメイトはその影のことを担任に伝えたようですが、何かの見間違いだと言ってまともに取り合ってくれなかったようです。
後日、私は顧問にその貼り紙のことを訊きましたが、顧問はそんなものを貼った覚えはないそうです。ですが、剥がされることもなく、その倉庫はついに使われることなく卒業を迎えました。
結局、あの紙を貼ったのは誰だったのか、40年以上経った今でも分かりません。今もその学校は存在しますが、未だにあの時のままのような気がするのは私だけでしょうか……
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