幼馴染に嵌められ車に撥ねられて交通事故死した俺が幼馴染に裏切られる1年前にタイムリープした
アキノリ@pokkey11.1
1
1年前と1年後
第1話 タイムリープ
俺、須山秀彦(すやまひでひこ)は現彼女に嵌められた。
そして俺は絶望の淵で歩いていると運悪く飲酒運転の車に撥ねられた。
それで頭がぶち割れて死んだ、筈だった。
何故なら救急車の中で出血が止まらなかった。
即死だったと思うのだが。
「...どうなってやがる...」
そんな俺はタイムリープした様だった。
何故それが分かったかといえば...景色が1年前だったから。
俺の年齢も16歳になっている。
高校1年生。
死亡する1年前に戻っていた。
「...何故こんな事に」
俺は死んだと思っていた。
あまりの痛みに...意識も遠のいていたし。
それなのにまさかこんな事になるとは。
季節も4月だしな。
死んだ時は10月だったから。
明らかにこれはおかしい。
何故こんな事に。
☆
俺、須山秀彦は幼馴染の早島塔子(はやしまとうこ)に裏切られた。
それも...浮気相手と一緒に去って行った。
そして絶望にかられて歩いていると更なる絶望が襲ってきた。
それは何かといえば...俺は飲酒運転の車に撥ねられた様だった。
車は直進で俺を撥ね飛ばした。
そして今に至っているが。
「...ねえ。聞いてる?秀彦」
目の前の女子を見る。
浮気した早島だ。
俺を見ながら「?」を浮かべている。
同じクラスメイトだったしな。
「...ああ。で、何だ」
「やっぱり聞いてないじゃん。中間試験がもうすぐあるよ?」
「...成程な」
正直...そんなもの頭にすら入らない。
何故こんな事になっているのか分からないし...。
死んだ筈の俺だったのに。
そう思いながら俺は目の前の早島を見る。
早島は「?」を浮かべたまま俺を見ている。
そうしていると教室のドアが開いた。
それから「こんにちは」と顔を見せる。
それは同級生だった夕波都(ゆうなみみやこ)だった。
俺が死ぬ前の仲の良かった女子。
黒髪の短いウェーブが特徴的だった女子だ。
「どうしたの?」
「...いや。...こうしてまた会えたのがな」
そこまで言ってからハッとする。
こんな事を言ってもどうしようもない、と思って、だ。
すると夕波都は顔を一瞬、歪ませた。
それから「そうだね」と笑顔で回答した。
「は?」
「あ、いや。何でもないよ」
「...まあでも。お前の顔を見ると安心するのは事実だよ」
都はその言葉に早島をチラ見する。
すると都は俺の手を握ってから「塔子ちゃん。ちょっとこの人、借りるね」と言ってから「!?」となっている俺を空き教室に押し込んだ。
それから俺を見てくる。
「良かった。こうしてまた会えて」
「あ、ああ。そうだな。良かったな。...で、ど、どうした」
「死ぬ前の1年前に戻れて幸せ?」
「...!?...お前...何を知っている!?」
俺は愕然としてから都を見る。
都はクスッと笑ってから俺に迫って来る。
そしていきなりキスをしてきた。
俺は「!!!!?」となりながら都を見た。
「ここ誰も来ないから」
「...誰も来ないって...待て。知りたい事はそこじゃない。お前は何を知っている!?俺が1年後に死んだ事も知っているのか!?」
「うん。早島塔子が約1年前から浮気しているのも知っている」
「...じゃあまさか...タイムリープさせたのはお前か?」
「神社の神様に祈ったらタイムリープした。...早島にただひたすらに不幸が訪れます様にってね」
「...!?」
すると都は俺を押し倒した。
それからブレザーとかの服を脱ぎ始める。
な、何が!?
そう思いながら都は「私は貴方が好きだった。...だからタイムリープをさせたっていうのもある」と言いながら俺にまたキスをしてきた。
「お前...俺を好きなのか!?」
「そう。だから私と貴方の記憶を維持したまま1年前にタイムリープさせた」
「...!」
「学校でこんな事をするなんて初めてだけど。...良いよね?別に。...彼女だって最低な真似をしたし」
そして都は下着姿になる。
俺は「...!!!!!」となってから都の手を握る。
「都。待ってくれ。俺は今はそんな気は無いんだ」
「私は...そんな気はなくても襲うよ。...だって私、貴方が好きだったし」
「こ、このタイミングでするものじゃない!」
「私は構わないよ」
そして都はスカートすらも脱ぎ始める。
俺はその姿に赤面しながら目を瞑る。
するとこの空き教室のドアがガタガタ鳴った。
「あれ?このドア閉まってる?」
「道具置きたかったのに。鍵取ってくる?」
都は溜息を吐く。
それからまた服を着てから「...まあそういう事だよ」と笑みを浮かべた。
そして「...この時期から早島は裏切り始めた。...あくまで地獄に落ちるべきだよね」と笑顔になる。
「復讐しよう。...1年後に死なない為に」
そして俺の手を握ってから立ち上がらせる。
それから俺にまたキスをした。
俺は赤面しながらただ無言でその姿を見送った...。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます