女子校ガチ勢参ります！

第1話 入学前

これから始まる物語は、ごく普通の女子校の話だ。

特に変わったこともなく、ただただぼんやりとした…普通の女子高生達とはほんのちょっと違う青春を送るだけの物語。

如月女子高等学校。

この物語の舞台となる女子校だ。

偏差値は45。

とあまり高くなく、成績が悪かった稲山菜摘がこの学校に入学した理由にもなった。

主人公である稲山菜摘もまた、ごく普通の女子高生。

中学時代は地味なグループに在籍しており、ギャルやヤンキーとは正反対の、いわゆる「クラスで目立たない女子生徒」だった。

―中3の夏。

「菜摘は高校、どこ行くの？」

「私？私はまぁ…頭悪いし……」

すると友人は

「あっ。頭悪いなら如月とかどう？お姉ちゃんが行ってたんだけど、めちゃめちゃ楽しそうだったよ！」

「如月……って女子校！？無理無理！！」

恐らく読者の方も女子校に対して以下の偏見があるこではないだろうか。

いじめが多い。

お嬢様が多い。

結婚できない。

などなど。

女子校に対しての偏見は星の数ほどあると思う。

それは菜摘も一緒だった。

「でもまぁ…考えてみるよ。」

かなりギリギリで志望校を決めたが、なんとか勉強して合格できた。

父母も女子校に行くことを一度反対したが、仕方ないと承諾してくれた。

こうして菜摘は如月女子のセーラー服を身にまとい、入学することが決まったのだ。