【読者参加型小説 毎日17時投稿】門司港と神戸、二つの港町が織りなす謎の旋律。 沈黙に隠された嘘、交わる運命、そして真実への追想―― その鍵を握るのは、あなたの推理。

湊 マチ

第1話 門司港の始まり

雨の音が、港町の静寂を切り裂いていた。門司港。昭和の面影を残す街並みは、どこか懐かしい温もりを感じさせるが、その空気にはどこか不穏な影が漂っていた。


三田村香織は助手の藤田涼介とともに、小さなカフェ「リトロ」の扉を押し開けた。このカフェは、門司港で行方不明になった女性――松浦由美が最後に目撃された場所だった。


「ここね、松浦由美が最後に来たっていうカフェは。」

香織が呟くと、涼介が小声で付け加えた。

「この町でこんな事件が起きるなんて珍しいな。いつも平和そうな顔してる町なのに。」


カフェの中は、雨の日らしい静けさに包まれていた。カウンターの奥でコーヒーを淹れていた初老の男性が、二人に気づき、軽く頭を下げた。


「いらっしゃいませ。お席は――」


「すみません、探偵の三田村香織です。」

香織は名刺を差し出した。男性は一瞬驚いた表情を浮かべたが、すぐに真剣な顔つきになった。


「探偵……松浦さんの件ですか?」


「ええ。彼女がこちらにいらっしゃったと伺いまして。」


店主は少し考え込むようにしてから口を開いた。

「確か、十日ほど前だったと思います。よくいらっしゃる方でしたが、いつもより少し様子が違った気がします。」


「様子が違った?」

香織はさっとメモ帳を取り出し、ペンを走らせる。


「ええ……なんというか、そわそわしているように見えましたね。それに、誰かと会う予定があったようで、何度も外に出たり入ったりしていました。」


「その相手について心当たりはありませんか?」


店主は首を振った。

「いや、特に。ただ、一度電話をしていたようで、その時『神戸』という言葉を口にしていたのを覚えています。」


「神戸……」

香織は思わず呟いた。松浦由美は地元をほとんど離れることがない女性だったという。そんな彼女がなぜ神戸に行こうとしていたのか。


「他に、松浦さんの様子で気になったことは?」


店主は少し考え込んだ後、思い出したように言った。

「そういえば……何か手帳に書き込んでいる様子を見かけました。でも、すぐに閉じてしまって……。」


香織は頷き、カフェを出る準備を始めた。

「ありがとうございました。助かりました。」


外に出た香織は、雨上がりの空を見上げた。雲が切れ、薄い青空が見え始めている。


「神戸か……」

香織は呟くと、涼介が少し心配そうな顔をして口を開いた。


「どうする?地元での生活をもっと掘り下げる?それともいきなり神戸に行くか?」


香織は悩むように足を止めた。松浦由美の家や地元の友人を調べれば、失踪の背景が見えてくるかもしれない。しかし、「神戸」というキーワードは引っかかる。


「まずは、足元を固めるべきか、それとも直接神戸で動きを追うべきか……どちらが良い選択かしらね。」


涼介は肩をすくめ、軽く笑った。

「どっちを選んでも、あんたの直感が当たる気がするけどな。」


背景:事件の全貌(読者向けプロローグ)


門司港で静かな生活を送っていた松浦由美。だが、彼女の平穏は突如として破られた。失踪の直前、彼女はなぜ神戸に向かおうとしていたのか?そして、その行動の背後には何が隠されているのか?


同時に神戸では、資産家・城戸達也が心臓発作で死亡した。しかし、その死には疑問が残る。そして、城戸と接触していた松浦由美の名前が浮かび上がった。


二つの港町を舞台にした失踪事件と不審死事件。それぞれに散らばる手がかりが繋がる時、沈黙の裏に隠された真実が暴かれる――。


選択肢

1.門司港での聞き込みを進める

•松浦由美の家や地元の友人に接触し、失踪前の彼女の様子を探る。

2.神戸への移動を優先する

•神戸での松浦由美の足取りを追い、接触していた人物を特定する。

3.松浦由美の親友に直接会う

•松浦の親しい友人から、彼女の内面に関する情報を引き出す。


応援コメント依頼


投票締切:明日7時まで!

応援コメントに選択肢番号と理由を記載してください!番号だけでも大歓迎です!


例:

•1番:まずは地元の様子を固めるべき!神戸に行く前に全体を把握しないと!

•2番:神戸というキーワードが気になる!先に行動を追ったほうが早そう!

•3番:親友なら彼女の気持ちを理解しているはず!核心を突けそう!


「あなたの選択が物語を動かします!」


次回予告


松浦由美の失踪事件に隠された真相を追い、香織が次に動く場所はどこなのか?

門司港と神戸、二つの港町を繋ぐ点と線が徐々に浮かび上がる。

読者の選択が事件解明の鍵となる次回をお楽しみに!


「真実はあなたの推理の先にある――」

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