雲になりたくて
@KTdesu
第1話 噂の山
雲。それは時に穏やかで、時に荒々しく、色々な形に変化していく──
「...雲になれたらなぁ」
「ゆうか!もうそろそろ学校行く時間でしょ!」
「...はーい」
──中学3年生ということもあり好きなゲームや趣味に時間を割くことができず、基本勉強漬けの毎日。
「はぁ...雲みたいに気楽に空に浮いて過ごしていたいよ、それじゃいってきます」
「いってらっしゃい!」
よく晴れた夏の日、まだ朝なのに汗をかくほど暑い。大きな入道雲が見えてとても気分がいい朝だった──
「おはよう!」「おはよー」
ゆうかは友達は特別多い方ではなかったがある程度みんなと仲が良く、人間関係も良好だった。
──そしてなにより明日から夏休みだ。楽しみで仕方ない
「それじゃあこれから夏休みの過ごし方について説明するぞー」
「まず、危険な場所には入らないこと。特に水辺は注意だぞー。それから...」
──夏休みの長い説明がようやく終わり、ゆうかはすぐに自宅へと帰宅した。
「ただいまー。」「おかえり!」
「最近勉強ばっかりで何も面白いことがないなぁ...」
──そうして気分転換にスマホを見ているとネット記事に興味深い記事を発見した。
「...好きなものに転生できる神様がいる山?うさんくさっ!」
...とはいいつつ気づけばその記事を開いていた
その山の山頂のどこかにいる神様に転生したいと願えばどんなものにでも転生できるらしい。
「え、××山じゃん。歩いてすぐ行けるよ、夏休みやることもないし嘘か本当か確かめるために行っちゃおっかな!」
「お母さん、明日ちょっと出かけてくるねー」
「はい、気をつけて行きなさいよー」
──そうしてゆうかは明日に備え眠った。
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