犬の散歩
街灯が無い道を歩いて帰っていて遠くからワンちゃんが着けてる光る首輪あるでしょう?あれが暗闇にピカピカと見えたんです。
ワンちゃんだ!と思いながら歩いて、
すれ違う時を待ってたんですけど何かおかしいんですよ。
ワンちゃんが着けて歩いてるにしては首輪が揺れないな…と思って。
それでも歩いていくと暗闇の中に朧気に人間が見えてきましてね、それで犬は首輪で光ってるから少し見えるはずなんですけど、どうも人間の後ろを歩いていて少し見えづらかったんです。
そして、何か犬がつるんとしているように見えて、段々と近づいていったんです。
そしたら犬じゃなかったんです、それ。
縁日や屋台で売られている子供用のタイヤがついた犬の風船だったんです。
それにピカピカ光る首輪を着けていたんです。
一瞬、立ち止まりかけたんですけど早くすれ違った方が良いと思って、人の方は見ずに犬の風船と散歩させてる人とすれ違った瞬間に犬の風船が私の脚に擦り寄ってきたんですよ。
そして「すいません、この子、人好きで…。〇〇ちゃん撫でてもらいたいんだね〜。良かったら撫でてもらえませんか?」と言われて、もう怖くて撫でるしかなくて撫でてから家に帰ったんですけど擦り寄られた脚から犬の匂いがして。
それから帰り道を自転車に変えたんですよ、擦り寄られないように。そんな話。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。