第13話
それから何度か、午前中に待ち合わせをして、お昼を食べに行ったり、水族館やショッピングにも行った。
「他に使うところもないから」と言って、いつも奢ってもらってたから、植物公園に行った時は、お礼がわりにお弁当を作っていった。
あんまり上手に出来なかったのに、とっても喜んでくれて、何度も「美味しい」って言われるから恥ずかしくなってしまった。
小島さんは、5月に25歳になったばかりだと教えてくれた。
でもスーツを着ていないと、大学生だと言っても通用するくらいの童顔で、少し無理したら高校生でもいけるかもしれない。
よくテレビで、20歳をとっくにすぎた俳優さんが、高校生の役をやっても違和感がないみたいに。
一方のわたしは、昔から「大人っぽい」と言われてきた。
一度なんか、制服を着て歩いていたら、知らないおじさんに「コスプレ? どこのお店の子?」と声をかけられて走って逃げたくらい。
私服を着て歩いていると、大学生を通り越して社会人に間違われることが多い。
だからなのか、2人が並んでいる姿が鏡に映っているのを見ると、まるで年の近いカップルのよう。
年なんて、きっと関係ない。
愛という名の 野宮麻永 @ruchicape
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