第7話 さぁ、出発だ!

日が昇り、朝になる。

目が覚めても現実世界へは戻っていなかった。

未だに異世界に来たことに実感が湧かない。いつか慣れてしまうのだろうか。不安になってしまう。

隣で寝ているであろう横の二人を見ると、もう起きているのか姿がなかった。それとも昨日は幻覚を見ていたのか…。

「あ、エルドくんおはよう!」

「あ、おはようございます。」

そんなわけなかった。

外から洞窟を覗いたスペスに声をかけられ少し安心する。独りじゃないことに。

「さっきソーレくんと当たりを探索してみたらね、食べられそうな植物だったり木の実があったから朝ごはん作ったんだ。」

「え?大丈夫なんですかそれ?」

「うん、現実世界でもよく見かける食べ物が沢山あったから。とりあえずスープ作ったよ!」

「だから早くおいでよ!」と言いどこかへ行ってしまう。

そういえば、昨日は結局昼飯すら食べていなかったなと思い出すとお腹が鳴る。

布団代わりにしていたジャケットを羽織、洞窟の外へ出て二人の所へ向かう。

「あ、おはようございますエルドさん。」

「ソーレ、おはよう。」

こちらに近づいてくるエルドに気づきソーレとも朝の挨拶を交わす。

二人が囲んでる真ん中には先程作っていたであろう鍋に入ったスープがある。

具材にはキノコと白菜とじゃがいも、人参が入っている。

「…え?どこから持ってきたん?」

「そこら辺だよ?」

明らか人が育てたであろう野菜が入っており少し驚く。

いや、その鍋もどこから持ってきたのであろうか。

「鍋はなんか空き家にあった。」

「汚!」

「ちゃんと洗ったから!洗剤で!」

洗剤で?その空き家にある洗剤なんてもうだめだろ。

「いや、それが結構綺麗だったんですよその空き家。」

「絶対人住んでるだろその家!」

「そんなことないよ!だって見るからにボロボロだったし!」

「じゃあその野菜はどこから持ってきたんだ。」

「そこら辺に生えてた。」

「畑だろそれ!」

バレたら何されるか分からないというのによくもまぁ平然と持って来れたな…。

あとボロいからと言って空き家とは限らないぞ?

そう心の中で文句を言う。

だが、エルドも空腹なため食べない訳には行かない。

昨日買ったばかりの水だけじゃ腹は満たされない。仕方なく食べることにした。

家主にバレたらどうしようかと考えながら。

そんなことを考えているせいか味がしない。久々のご飯が美味しく感じず悲しくなる。

鍋が空になり次はどうしようかと話し合う。

「やっぱりあのパープルボーイは仲間にしておかないと。」

「あと自分達の魔法も試してみたいですよね。」

「武器も使いたいし。」

「神にも会わねぇとか。」

やることが多すぎて今日一日でできるか…。

パープルボーイのことはもう知らん。後回し。

取り敢えず、このままここで止まっている訳には行かないので森を出るためまた奥へと進む。

もしかしたらまだパープルボーイがいるはず。

「うわ、ここら辺もスライムの残骸すごいよ。」

「容赦ねぇな…。」

殺されているスライムに同情しつつ、どんどん奥へと進む。

そうするとやっとのことで森を出て一息つく。

パープルボーイのお陰で魔物と鉢合わせすることは無かった。

一旦地図を見て、街がある方向を確認する。

西側、あまり遠くもないためすぐにつきそうだ。

雑談もしながら西にある街、ウエストへ向かう。

そこに神がいてくれたらな…と一行は思う。

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