<特別寄稿>? ”筒井康隆はなぜゆえに特別な作家であるのか?”
夢美瑠瑠
第1話
前々から、ツツイストであることを公言してきたですが、すでに筒井康隆も「卒寿」を超えた。ボクも還暦を超えた。そろそろ”黒歴史の象徴”?の筒井氏から「卒業」して、普通の人生に「生還」したいなあ?とか、がん細胞のような?というのはかなり語弊があったけれど、まあ、筒井康隆体験を人生の中で相対化、客観化して、影響ごと脱出したいとかそんな気がするほどにツツイ、は、俺にとって特別な作家なのである。
と、ともすると文体が侵蝕してきてしまうのは、執筆時には始終つきまとうオブセッションみたいなもの。
「小説の書き方」を
tenoukannnituit学び、「べりべりと音を立てて目からうろこがはがれた」気がしたと書いていたのは故・横田順彌さんです。
「自分の世代の中で、特別な存在感を持っていて、そのせいで自分の感性やらが歪んだとみんなに思われているのが筒井康隆」と、述懐していたのが佐藤亜紀さん。
筒井氏の多くの、なんというのか、えぐいような言い回しと直言居士そのものの、独特の
40年くらい前には、こういう特別感について分析しようと試みる、「筒井評論本」がよくあった。
「なぜツツイは、こんなに面白いのか?」という、その不思議さを自分なりに解釈することが流行る、それほどにハマる人は非常にハマり、かつまたそういう
友人で、有名な音楽家の、山下洋輔さんも、ファンの程度が半端でなくて、「活字はすべて筒井さんの書いたものを読みたい」とか書いていた。
で、筒井さんの長男は「伸輔」さんで、山下さんの長男は「ナントカ隆」というのだそうです。
そのころはタモリさんとの交遊もわりと有名で、「笑っていいとも」というのは、だから”良友”の筒井さんの「メタファー」?かもしれないw
筒井さんの死後には「日記の無修正版」が、出版される予定、とかこれも公言しておられたが、この分だとあるいはボクのほうが先にあの世に行ってしまうかもしれない…
ボクは、暗記するほどに数々の著作に読みふけったというクチで、「同志社の僕の後輩が書いた筒井康隆論」も抜粋の部分を暗記している。
「小説は筒井康隆にとどめを刺す。ほかに小説はいらない。赤塚不二夫のあとに漫画家はいらないし、???なものは殺人鬼になった永六輔に???一口食べるとほっぺが落ちる。二口食べたら畜生道。」
だいぶ忘れていたが、そんな論文で、その評価が「83点」だったというのまで覚えている。
文学論らしきものはほんの数行で、筒井さんにもわからないのだそうだ。いわく「筒井の真骨頂は表現のオートマチズムで、その時の彼は、構成する個々のデテイルには無頓着であり、演技の完璧性を機能さすべき??への目配りのみが関心事である」
だいぶん違うかもしれんが、そんな文で、確かにちんぷんかんなのだが、多分に影響が窺われる?こういう熱狂的なファン?がごろごろいたわけです。
昭和元禄の仇花?とか、よくそういう醒めた言い方で、自分も結局そのために人生を損ねてしまった?筒井現象とかを相対化しようとするが、もはや骨がらみ、骨まで転移していて?手術すら不可能なのが実情かも…
こういうのを、「病膏肓に入る」と言います。で、グシャバラジャンバラヤになった人生を、敗戦処理させられているのだが?収束のめどすら立たないのが現今の状況である。
<特別寄稿>? ”筒井康隆はなぜゆえに特別な作家であるのか?” 夢美瑠瑠 @joeyasushi
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