伝説の冒険者への道
ネルシア
転生
夕闇が辺りを包む少し都会から外れた線路わきの細い道路。
オレンジ色の暖かな夕日とは対照的に、暗い顔をした少女が一人。
足取りは重く、一歩足を踏み出す毎にその重さを少しでも取り払おうと一人言が漏れる。
「本当につまらない。」
また一歩歩く。
「私なんて死ねばいいのに。」
いつもの口癖が出る。
別にいじめられているとか、
家庭環境が崩壊しているとか、
特別なことはない。
だが、それがつまらない。
恋愛も勉強も趣味も習い事もどこか現実味がない。
まるで私という容器に無理やりいろんな水分を詰め込まれているようで。
私が私としての機能を果たしていないというか。
「もういいかな。」
ただの思い付きでその少女はその日のうちに誰も知らないところで亡くなった。
・・・はずだった。
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