第4話『理論と実践 - マナの共鳴』
襲撃事件から一週間後。霧島は王立魔法学園の正式な研究員として認められ、より大きな実験室を与えられていた。壁一面に並ぶ測定機器が、マナ粒子の挙動を記録している。
「やはり、マナ粒子と世界線には何らかの関係がある」
霧島の発見によると、世界線を観測する時、体内のマナ粒子が特異な共鳴を起こしていた。その性質を理解するため、リリアと共同で実験を重ねる日々。
「リリアさん、もう一度お願いします。今度は詠唱なしで魔法を」
リリアの魔法とマナ粒子の関係を研究する中、霧島は驚くべき仮説に辿り着く。魔法使いの意思がマナ粒子を通じて世界に干渉する過程は、量子もつれを介した情報伝達に酷似していた。
「もしかして、私たちの魔法も世界線に影響を与えているの?」
リリアの質問に、霧島は深く考え込む。その時、実験室にアレックスが現れる。
「その研究は危険すぎる。世界線と魔法の関係に踏み込めば、取り返しのつかない事態を引き起こす可能性がある」
しかし、霧島は研究を止めるつもりはなかった。むしろ、アレックスの警告は、この研究の重要性を裏付けているように思えた。
実験の過程で、霧島は偶然、マナ粒子を制御する新しい方法を発見する。科学的な手法で魔法に近い現象を引き起こすことに成功したのだ。
「これは...科学による魔法の再現!?」
しかし、その成功は新たな問題を引き起こす。実験中、一瞬だけ世界線が大きく乱れ、学園全体に異常な魔力の波動が走った。
シルバーウルフ学院長が急遽、霧島を呼び出す。
「興味深い成果だ。だが、これ以上の実験は学園内では控えてもらいたい。新しい実験場を用意しよう」
その言葉の裏に、何か重大な事情が隠されていることを、霧島は直感的に理解していた。
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