第5話 勘違い神は死んだ。

 中三の自分。いじめに遭っていた。毒母に話しても、

「あんたが悪いからいじめられるんでしょ!辛気臭い!」

 なので、せめて毒父に話を聞いてもらおうと思った。聞いてもらうだけで良かった。


 話を聞き終えた毒父は、

「お父さん社会的地位高いだろ?」

 お前ただの教育関係者だろ。

「だからお父さんが出ると、お前の中学の先生たちプレッシャーを感じる。お父さんの仕事に差し障りが出ても困るし。

 だからお父さん、お前に何もしないぞ!」

「………」

 自分は話を聞いて欲しかっただけだし、何かしてくれとも言わなかった。

 

 その日から自分は、毒父は死んだものだと思うことにした。

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