古い世界からこんにちは!

沼津平成

1巡め(第1話) こんにちは〜!

掛け湯

 『ぱちゃぱちゃ、ぱちゃ』


 音がしてやんだ。

 沼津平成が音のした方を見やると、それは男だった。

 男はからだに暗い雰囲気をまとっていた。

 沼津平成はその姿に見覚えがあった。俯いている男は沼津平成の方を見ると、なんと……


 沼津平成を拝んだのだ!


 しかし、沼津平成は別に驚いた風もなく、悠々と掛け湯をまだしている。


「ああ、あ……神さまぁ! これは幻覚か? そうだよな? 絶対そうだよなぁ!」


 いつになく新藤陸しんどうりくはハイテンションだ。


「ひた隠すな。君のいつもの生活を僕は知ってるんだから。——というより、僕は死神じゃないんだから幻覚だと思うな。僕は存在してるよ、君たちの世界の中で」

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