第11話コラボのお誘い
ホラゲー配信から一週間後、私はまた事務所に来ていた。ちょっとした話なので事務所に来なくても大丈夫と言われたが、そのぉ、ね?暇だからさ……。というわけで事務所に来ました!事務所に入ると、真冬さんがボーイッシュなイケメン美女と入口近くで話していた。私に気づいた真冬さんがイケメン美女と一緒に迎えに来てくれた。
「あ、綾乃さん!!今日はわざわざありがとうございます!ホラーゲームの件申し訳なかったです……」
「いえいえ!私がホラーが苦手って言うの伝えてなかったのがいけなかったですし……!あとVtuberになった以上、ホラーもやっていかなきゃだと思ってたので!!……あの、こちらの方は?」
私は流石に気になったので、真冬さんの隣にいたイケメン美女の事について聞いた。真冬さんがイケメン美女に対して何かつぶやいた後、「少し仕事ができたので行ってきますね」と言い事務所の奥に向かった。真冬さんを見送った後、私に対してイケメン美女が自己紹介をした。
「リアルでは初めましてですね。涼風詩こと
え!?リアル詩ちゃん!?!?リアルでもイケメンなんだ……!二期生の仲を深めようと言う提案があって、配信がない時はグループ通話をしたりしたけどいきなりリアルは緊張しまくる……。
「えっと、は、初めまして!星月綾華こと月宮綾乃です!!……今も配信の時も詩ちゃん呼びしてたけど大丈夫でしたか?」
「もちろん大丈夫ですよ。ただ事務所の外で話す時は涼音でお願いします。あと通話でも話してた通り僕が二期生の中で一番年下なので敬語じゃなくてもいいですよ?」
「い、いや!歳もそんなに変わらないと思うし、私の方が子供みたいな感じがあるのでむしろ私の方が敬語にする方がいいかなーみたいな……?」
うぅ、同期と会うのは初めてだから緊張しすぎて変なこと言っちゃった……。詩ちゃん引いてないといいけど……。詩ちゃんの方を見ると、引いてる感じは無く、むしろ楽しそうに笑っていた。
「綾華さんって楽しい人ですね。僕だけ敬語がだめならこうしましょう。二期生の間では敬語禁止、チャットで他の2人にも伝えておくのでそれでいきましょう!あやちゃんもそれでいい?」
「あやちゃん……?」
「前きらりちゃんと話してた時にきらりちゃんがそう呼んでたので真似してみたんだ〜。嫌だったら全然変えるよ?」
「全然嫌じゃないですよ!むしろめっちゃ嬉しいです!」
「敬語抜けてないよ?」
「あ、えっと、めっちゃ嬉しい!!」
「ふふっ、よろしい。ずっと立って話すわけにもいかないし、座って色々話そっか」
そう言って詩ちゃんは楽しそうな表情で事務所の中に進んで行った。真冬さんといい詩ちゃんといいどうしてRe:Live!にイケメン美女しかいないのか。私は詩ちゃんの後をついて事務所を進んでいった。前事務所に来た時に座った席と同じところに座り、私は詩ちゃんに質問をしていた。
「そういえば今日は詩ちゃんも配信とかの打ち合わせ?」
「そうだね。大学との日程がかぶってないならなるべく事務所に来るようにはしてるんだけど、ちょうど今日は予定が空いてたからね。あとあやちゃんのマネージャーさんと話したいことあったから」
「え?真冬さんと?」
「そうそう、あやちゃんとのコラボの話をマネージャーさん経由で言ってもらおうと思ってたんだけど、今日こうやって会えたし直接お誘いしちゃおうかな」
「コラボですか!?!?」
「嫌だった?」
「全然嫌じゃないです!!むしろ大歓迎ですよ!!!!」
「やったね。あやちゃんは今日の夜……というかこの後空いてる?」
「はい!」
「おっけー。じゃあ今日このままオフでコラボ配信しちゃおっか」
…………はい??
「ええええぇぇぇ!!!!急すぎない!?!?」
「善は急げって言うじゃん。事務所に配信できる機材も部屋もあるみたいだし、そこの部屋で配信させてもらおうよ」
「い、いきなり配信の準備とかできるのかなぁ……?」
「むぅ、あやちゃんは僕とオフコラボ配信嫌なの……?」
「そんなわけないけど!!!全然ウェルカムだけど!!その、色々心の準備が……」
「ウェルカムってことはいいってことね。じゃ、僕は配信できそうな部屋があるかマネージャーさんに聞いてくるね~」
「あ……行っちゃった」
ボーイッシュなイケメン美女にこんなお願いのされ方したら断わる方が難しいよー!!!まぁコラボは全く嫌じゃないから大丈夫なんだけど……。いきなりオフコラボは緊張するというかなんというか……。その後、戻ってきた真冬さんに詩ちゃんとの話の内容を伝えたところ、目を輝かせながら賛成していた。普通のコラボの前にオフコラボって順番おかしくない……??
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