第9話

「ごめん!赤沼」


次の日、手を合わしながら俺は必死に赤沼に謝った。

何でこんな事してるのかわからない。



「え~無理だったの?!」



赤沼は残念そうに肩を落とした。俺だって断られるとは思わなかったんだ。




「なんか泣かれちゃってさ」


「もしかして、お前の事好きだったりして」


「そんな事ある訳ない」



そうだったら嬉しいけど。

君にはもっと素敵な彼氏ができるよ。




「まぁいいや。俺直接佐原に頼むよ」


「あ~、はいはい」



俺は教室から出ていく赤沼に手を振った。


いつも俺がヤりたいと思ったらエスパーみたいに君が迎えに来てくれて、手を繋いでホテルに行っていた。



上っ面だけでも付き合ってる様に見せたかったのか?周りから見たらきっと君はナンバー1のキャバクラ嬢で、俺なん客にしかみられてないよ。


その位俺達は似合わないんだ。

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