ナナフシ擬態TSから猫まで変化する
犬時保志
第1話 ある日突然
私は真面目に仕事する以外、何の取り柄も無い不器用な男で独身のまま平社員で定年を迎えた。
安月給で使える弁理な男として5年嘱託として雑用をこなし、今日65歳で契約終了退職した。
18歳から65歳まで、勤続年数が長く最低基準の退職金でも、結構な額になった。
普通退職者は、職場の女性が代表で花束をくれたりするが、嘱託に女性は居ない、従って花束は無く寂しく定時になり47年勤めた会社を立ち去った。
退職金1050万円が振り込まれた銀行で、年金手続きを遣って貰い無事年金生活者の仲間入りする事に成った。
2ヶ月毎に受け取る年金で贅沢しなければ生活出来る、無趣味に近い私だが唯一長い独身生活で培われた料理技術が趣味かな?
両親が残してくれた、小さな一戸建ての家は最近屋根の補修をしたので、私が死ぬまでの20年程はもってくれるだろう。
「夢も希望も無い寂しい考えだな、ゴロゴロ自堕落生活も飽きた、明日は市役所に行ってシルバー登録でもするか?それともボランティア活動を紹介して貰う?今更老人会に入っても・・・」
独り言呟きながら、テレビつけっぱなしで、いつの間にか眠った様だ。
勤め人の習性いつもの7時に目覚めたが、出勤する必要が無くなった事を今更思い出し、新聞受けに朝刊を取りに行こうとして、金縛り?身体が全く動かない事に気付いた。
消し忘れたテレビから明るい声が聞こえる、結構美人20代中ぐらい?キャスター名は知らない。
(金縛りは、声を出せば解ける)
「・・・・・・」
口は開くが声が全く出ん!!
突然全身を灼熱が襲った。
「か、身体が!熱い!!」
声を発した事で金縛りは解けたが、全身が焼ける様だ。
「うっ!ぐがっ!くぅ」
呻き声が漏れ出た。
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