イブの夜のとっておきの女子高生。
猫野 尻尾
第1話:マッチングサイト。
4話完結の短編です。
僕はイブの夜、素敵な彼女に会った。
僕はこれでも学生時代は少しはモテたし、付きあってた彼女だっていた。
でも、社会人になって女の子の匂いがまったくしなくなった。
彼女がいないと寂しいよね、特にクリスマスの日とかは・・・。
好きな子と一緒に過ごしたいって思うよね。
明日はイブって寒い雪の日、会社の帰り、ネットカフェのウインドウに貼られてた
広告。
マッチングサイトのポスターだった。
マッチングか?・・・。
別に好きな子とじゃなくたってイブの夜一緒に過ごしてくれる女性がいたら・・・。
だから試しに登録してとりあえずログインしてみた。
そして興味本位でブリテンボードを眺めていた。
するとそこに、「イブの夜19時過ぎに
募集があってその投稿主のプロフィールには「J Kです」と書いてあった。
J K?・・・なにも社会人じゃなくてもいいんだ・・・そこに僕は引っかかった。
だから「初めまして、僕は「
歳は20歳の社会人です・・・よかったら御蔵駅でお会いできませんか」って
半信半疑でメッセージを送った。
すると「はい、よろしくお願いします」と彼女から返事が返ってきた。
彼女の名前は「
17歳でマッチングって?・・・絶対、訳ありだって思った。
だけど、とにかくイブの夜だけ一緒に過ごしてくれたら女子高生でもいいんだ。
だけど、まじ女子高生で17歳?あまりにすんなり決まったからまだ半信半疑。
で、イブの夜指定された日の19時に御蔵駅の入り口あたりで俺は彼女を待っていた。
深々と雪の降り積もる中、数人の女子高生が僕の前を通り過ぎて行った。
でも立ち止まる子はひとりもいない。
彼女がなかなか来ない中、しばらく待っていると雪がどんどん降り始めた。
僕は、雪でも濡れるのが嫌だったから駅舎の中に入ろうとした。
そしたら・・・
「ごめんなさい・・・遅くなって・・・」
そこに現れたのは、傘を差した高校の制服を来た細身の女の子。
お〜制服のまま来たんだ。
「間違ってたらごめんなさい、「
その子は確かめるようにそう言った。
「あ、はい・・・そうです・・・」
君「
「はい」
17歳にしては大人びて見えたから高校生か?と目を疑った。
まあ、いいや偽物の女子高生でも女子大生でもこのさい関係ないし。
僕は久しぶりの制服と女性のなんとも言えない生々しい匂いに興奮していた。
「とりあえず、こんな時間だし・・・ご飯でも食べに行きます?」
「はい・・・私、お腹ペコペコです」
そう言って彼女は笑った。
その一言とその笑顔で僕の中にあった彼女に対する猜疑心が一気にどこかへ
飛んで行ってしまった。
なんて屈託のない笑顔・・・素直な言葉・・・もしそれが芝居だったとしても、
男なら誰でも彼女にやられてしまうだろうって思った。
彼女にはいろいろ聞いてみたいことがあったけど、とりあえず飯が先。
だから僕は駅近くのレストランへ彼女を連れて行った。
これから、今夜だけ彼女との時間を過ごす・・・とにかく彼女は可愛いかった
・・・こんな可愛い子がなんでマッチング?
彼氏がいたって不思議じゃないのに?
まあ、彼氏がいないからマッチングなんだろうけど・・・?
いやいや彼女のビジュアル的に見ても彼氏がいないってのがどうも不思議で
しかたがない。
それとも面白半分?・・・誰でもいいから手っ取り早く遊びたかった?
そういうこと?・・・男とエッチさえできたらいいとか?考えればきりがない。
出会った形はマッチングだけど、でもこのまま飯を食って、クリスマスケーキを
買って僕のアパートでゆっくりイブの夜を過ごそう。
もし、遊びだったとしてもそれでもいい。
言葉では言い表せられない彼女の不思議な魅力はこの時点で僕の心を完全に虜に
していた。
つづく。
。
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