人の個性Level99

犬田 飛鳥

第1話

ある街中、急いで走っている中学生2人がいた

「やばいやばいやばい!遅刻だー!!」

彼の名前は杉崎 宏太(すぎざき こうた)

公立東北中学校3年の生徒だ

「なんで明日学校あるって言ったのに家に来たの!?陽介君!!」

「悪い悪い、だってせっかくテニス大会を優勝したんだから勝利パーティしたいじゃん?」

もう1人の名前は陽田 陽介(ようだ ようすけ)

テニス部の部長を務めており宏太の幼馴染である

「でもまだ2限前でよかったじゃん、2限に入試テストがあるからギリ間に合う」

陽介が軽い口調で話すも

「1限にもあるんだよ!もう間に合わないじゃん!これなら起こさずにそのまま学校行けばよかった、、、」

宏太は絶望した表情で話す


その瞬間、ちょうど通り過ぎた銀行で爆発が起こって

「「!?」」

爆発した所から、二名の覆面を被った男達が現れる

「へへへ、この銀行もちょろかったな」

「また大儲けしちゃいましたね、兄貴」

出てきた覆面の2人は近くにあった車に乗ってその場を逃走する

「犯罪者だ!宏太!追いかけるぞ!」

陽介が車を追って話す

「ええ!?な、なんで!?」

困惑をしながらも宏太は陽介を追いかける

「どうせもう間に合わないんだ!なら少しは社会の役に立ったから遅れたっていえば許してくれるかもしれない!」

「なんで危険な事をしたんだって怒られるよ!」

そう話している時、車に乗っていた覆面の1人がこちらに向かってきていることに気づく

「兄貴、なんかガキ2人がこっちに向かって走ってきてますよ?どうします?」

「へっ、そりゃ勿論、、、」

1人の覆面が手を合わせる

「潰すに決まってんだろ!!」

すると手から爆弾が生成される

「げっ!宏太!あいつ爆弾作ったぞ!?」

「だから言ったでしょ!追いかけたら危険だって!」

爆弾を作った男が2人に向かって爆弾を投げる

「あぁもう!やっぱりこっちに向かって投げてきたよ!」

「宏太!俺の後ろに隠れろ!」

宏太は言われた通りに陽介の後ろに隠れた

そして、陽介は地面に手を触れる

「コンクリート!伸びろ!」

陽介が地面に手を触れた所が急に伸びる

「なんだあの個性!強えじゃねえか!」

爆弾が爆発するも、2人はまったく傷つくことがなかった

「兄貴!ど、どうしましょう!?」

「狼狽えるんじゃねえ!裏路地に隠れるぞ!」

覆面の2人は車から飛び降り裏路地に隠れる

「降りた!宏太、入るぞ!」

陽介はしゃがみ靴を触る

「あぁもう!こうなったら最後まで付き合うよ!」

宏太は陽介の背中に乗る

「靴!飛べ!」

陽介は命令すると言われた通り靴が飛ぶ

「速い速い!スピード落としてー!!」

「無理!そういう加減はできない!」

裏路地に入り覆面男達を追う

「ゲゲ!兄貴なんかすげぇ速度で追って来ますよ!」

「クソ!こんな所で捕まってたまるか!来るんじゃねぇ!」

覆面は陽介に向かって爆弾を投げまくる

「当たらねぇよ!」

陽介は爆弾を避け近づく

「く、来るなー!!」

覆面の男は爆弾を作ろうとするも陽介が近づく方が早かった

「思いっきりダイブだー!」

陽介は覆面の男にダイブする

そして、2人は地面に転がる

「か、確保ー!」

「あ、兄貴が捕まっちまった!放しやがれクソガキ!」

もう1人の覆面男がナイフを出して陽介に向かう

「僕を忘れるなよ!」

宏太が覆面男を掴み背負い投げをする

「ぐはっ」

覆面男が地面に思いっきりぶつかり気絶した

「、、、こ、怖かったー!」

宏太は腰を抜かしてその場に座る

「やったじゃん宏太!よくできたな今の!」

陽介が関心しながら宏太の元に向かう

「あ、あはは、僕の個性で身体能力を強化したんだよ、、、」

宏太が持つ個性は 書き換え という個性で触れた物に今の状況を書き換えることでそのとおりの動きを出せるという個性 例自分の体力は机を持てるぐらいある、という状況を自分の体力は家を持てるぐらいある、といった風に書き換えることができる

「それよりも陽介くん!早すぎて落っこちたよ!もっと個性を調整できるようにしといてよ!」

「ごめんごめん、後で飯奢るから許して!」

陽介の個性は コミュニケーション という個性で前に話した物体(人などの動物には効かない)に命令を下すことによりその通りの行動ができる 例リンゴ、浮け というと命令どおりにリンゴを浮かせることができる、だが、もう一度触れるとその命令は解除される

「ていうか、今何時?」

「えーと、、、10時、、、2限も終わった、、、」

その後、2人は覆面2人を警察に引き渡した後、急いで学校に戻るも、その事を信じてくれず、こっぴどく怒られた

そして昼休み

「だいぶ怒られたね、、、」

宏太は昼飯を食べながら話をする

「まぁよはっらひゃん、おはへへへすとをひなふへふんだひゃん」

陽介が昼飯を口に入れながら話す

「まず飲み込んでから喋ったら?」

陽介は口に入ってる食べ物を一気に飲み込む

「ちゃんと噛めよ、、、」

「まあ良かったじゃん、おかげでテストをしなくて済んだじゃん」

「まあそれは確かに良かったけども、、、」

2人はテニス大会で優勝したので特別合格をもらっているので入試テストをしなくても大丈夫なのだ

「でもさ、一つ気になることがあるんだよね、、、」

「何?」

「どうしてあの覆面男は2人だけなのにヒーローが出なかったってこと」

「あー確かに、20年前から導入されたんだっけ?ヒーローっていう職業」

この世界では世界中で個性がある人間が増えると同時に個性による犯罪が増えてしまった、その犯罪の増加により警察だけでは人手が足りなくなったのでヒーローという職業が導入されたのである

「うん、それで最近から各県にヒーローが配属されるってことになったんだけど、、、」

「それが誰も来なかったと、、、」

「そういうことです、なんで来なかったのかが不思議で、、、」

その時、チャイムが学校全体になりわたる

「あ、もう終わりですね、そろそろ行かないと」

宏太が立ち上がり戸に向かい歩く

「あー俺はもうちょっとしたら行くから先行っててー」

「はいはい、じゃあ後でねー」

宏太は戸を開けて校舎に入った

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