☆ダーリンは魔法使い☆
猫野 尻尾
第1話:柑菜さんは魔法使いだって人にナンパされる。
私の名前は「
大手外資系の会社に勤務・・・。
仕事はディスクワーク、書類整理とかその他雑用。
本当はマーケティング企画希望だったんだけど定員オーバーで雑用に回されたの。
一応、簡単なプロフィールを・・・。
身長は158センチ。
髪はショートのブラウン系。
中肉中背。
BWHは秘密・・・BMWは車。
自分で言うのもはなはだ図々しいけど男なら誰しも放っては置かないであろう
美貌を誇っている・・・なんちゃって。
大学時代は以外とモテたんですよ、これでも。
恋愛には無頓着、男性にはまるっきり興味なし、興味なしって訳じゃないけど
今はひとりがいい。
だから、付き合ってる彼氏はいません。
で、両親と三人暮らし。
会社へは、原付スクーターで実家から通ってる。
今のところ原付が私を会社まで送ってくれる可愛い彼氏。
お父さんの名前は「
お母さんの名前は「
上司のセクハラを除いては、まあまあ充実した生活と優しい両親に恵まれて平凡を
生きてる。
だから私はきっと大恋愛とかじゃなくて、誰かの紹介で普通にいる真面目そうな
男性と知り合って、ソツのない結婚をするんだろうなって漠然とだけど
思ってた。
でも私の生活が大きく変わったのはクリスマスイブの日だったの。
私は、イブの日カフェで大学時代の同僚、伊奈ちゃん「
伊奈ちゃんより一足先にカフェに着いた私は、先に紅茶を注文したの。
窓の外を眺めながら、伊奈ちゃんが来るのを待ってると、
私のテーブルの向かいの席に誰かがすっと座った気配がしたの。
伊奈ちゃんじゃないのは、すぐ分かった。
伊奈ちゃんなら席に座る前に声をかけてくれるはずだから・・・。
じゃ〜誰?と思って見ると知らない男性が、ニコニコ笑いながら私を見ていた。
年の頃なら、私とそう変わらなそう・・・痩せ型のそこそこイケメン男子。
いやいや、そこそこって言うのは失礼かな。
それはちょっと見とれちゃおうかなってくらいの綺麗な顔立ちの男性だった。
キラキラした瞳で、まっすぐ私を見てる。
見つめられると、つい目を伏せてしまいそうになる・・・。
「ねえ、君・・・今、お一人ですか?」
「え?・・・あの・・・待ち合わせしてるんですけど、なにか?」
「君?、お名前は?・・・」
「なんで見ず知らずの人に名前、教えなくちゃいけないんですか?」
「うん、ま・・・正しい・・・」
「ところで・・・」
「もし、よかったらですけど、僕とお付き合いしていただけませんか?」
「は?・・・何言ってるんですか?・・・いきなり」
「ですから、僕とお付き合いを・・・」
「あなた、どうかしてますよ」
「ナンパですか?、それもわざわざカフェにまで入ってきて?」
「ナンパ?、僕はそのようなものではありません」
「私の名前は「ライト」です・・・魔法使いやってます」
(ま、まほう?・・・つかい?・・・って、)
「あなた私をからかってます?」
私のイメージだと、いでたちからして魔法使いとは程遠い。
たしかに超イケメンだけど、どこかの執事みたいに真っ黒な上下の洋服を着てて
逆に髪の色だけ真っ白で、肩くらいまでのロン毛?
なんか右の耳に青い宝石のイヤリングなんかしてるのが見えた・・・。
つづく。
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