縁果陵邸
雪方ハヤ(fengA)
「縁果師」
この世界は真と偽りでできている、例えば、君の夢は「実現できる」と「実現できない」に分かれている、しかしこの21世紀の中、真と偽りの中間点の「縁果」というものが現れたのだ…
夜の道端、ライトもない暗い曲がり道で…
天涑 「ぶぁー!!」
男1 「このガキ!!早く持っている金を渡せ!」
天涑 「本当に…ないです…」
男2 「ふざけるな!!」
高校生になったばっかの天涑流風は、地元東京であるが、他人より弱い体で、勉強も舐められていたため、この神奈川に移住し、新しい生活を求めていたが、むしろ逆効果だった…
男1 「おい!もっと蹴れ!」
男2 「おっす!」
男達は天涑に向かってさらに殴ったり蹴ったりした…
天涑 「痛いよ…あー!!」
すると遠くから一人の男の声が響き渡った
?? 「そこまでにしとこ…じゃないと俺がお前らをここで裁く…」
男1 「あー?」
男達が振り返ると、そこに立っているのは二十代前半の男であり、なかなかのハンサムだが、気配がまるでベテランの殺人鬼のようだった
男2 「なんだ?あのガキは?仲間か?」
男1 「お前からも金をもらうぜ!」
しかし謎の男は不服ながら言った
?? 「俺がやるまでもない奴らだな…任せるよ…奈宵ちゃん…」
すると謎の男は自分の手をあげ、円状の輪っかが形成され、そこに一人のオレンジの髪をした、二十代前半の可愛い女性が現れた
速土 「"縁の剣"」
っとその女性の背後から無数の剣が男達に向かって飛んでいった
男1,2 「なに?!!」
っと言い、二人の男は倒れて、死亡
すぐその隣の天涑はびっくりした
天涑 「え?えっえー!!???」
すると謎の男は優しく天涑に向かって言った
咲風 「心配ないよ、こいつらの死体は我々がなんとかする…俺の名は咲風血凪、初めまして…」
天涑の唇が震えながら言った
天涑 「さ…さっきのは…」
咲風は困ったそうに言った
咲風 「はぁーついに一般人にバレてしまったか…どうする?奈宵?」
隣の女性は大人しく静かに言った
速土 「この方も"縁果師"にならせてあげましょう…」
咲風 「わかった…君…ついてきてもらえるかな?」
天涑は怖がりながら言った
天涑 「あ…は….はい…」
そして二人へついていくと、ちょっと大きいアパートに付き、2階の201の中へ入った…
天涑 「アパートか…でも家庭器具はついていない…」
すぐ向こうに三人の女性のような人が背を見せて座っている
すると咲風は歩きながら大きな声で言った
咲風 「おい!みんな!新入者が来たぞ」
するとその三人は同時に振り返えて、こっちの方を睨んだ
咲風 「紹介しよう、天涑流風くんだ」
その三人とは違い、咲風は優しい声で、天涑に向かって言った
咲風 「左の人から順番に紹介しよう…卯月時雨ちゃん、五月雨藍ちゃん、そして神歌音蜜さん…」
天涑は震えながら言った
天涑 「あっ…はい…よろしくお願いします…」
咲風 「僕の隣にいるのが速土奈宵ちゃんだ」
天涑は心の中で言った
天涑 「(心の中)なんだ…ただのハーレムチームじゃないか…でもみんな可愛いな…この男もまぁまぁハンサムだし…」
すると、一番右にいた黄色の髪をした、他のメンバーよりも背が小さいけど、大人しい可愛い感じがある神歌音蜜が立ち上がって、ゆっくりと言った。
神歌 「血凪様は冷たいな〜他の人には"ちゃん"と呼ぶのに、私だけ"さん"なの?まぁ!よろしくね!天涑君!」
天涑の頬が赤くなった
天涑 「あっはい!よろしくお願いします!(心の中)この人可愛いぃ!一番好きかも….」
そうすると、隣にいた青い髪をした、青春感がある清楚系な高校生の卯月時雨も立ち上がった
卯月 「天涑…流風君だよね!よろしくね!」
天涑 「よ…よろしくお願いします!」
速土は優しく微笑んで言った
速土 「皆さん仲良くなるのが早いですね!…あれ?…藍ちゃん?」
まだ椅子に座っているは白色の髪の十代後半のクールな女性に見える五月雨藍しかいなかった、すると彼女は冷酷な態度で言った
五月雨 「私は血凪様以外の男とは話したくない…私をほっておいて…」
っといい、五月雨は個室へ向かった
卯月もちょっと不機嫌になって言った
卯月 「もー藍ちゃんったら、こいつのどこがいいのか分からないよ…」
咲風は可愛がってもらいたいように卯月に近づき言った
咲風 「もーーー時雨ちゃんはいつも僕に冷たいなーー他の人に優しい癖に!!」
しかし卯月はさらに機嫌が悪くなり、冷たく言い返した
「近づいてくんな…カス…」
咲風は慣れているようにポジティブに言った
咲風 「ごめんごめんって!」
神歌は思わずため息をした
神歌 「はぁー時雨ちゃんはいいなー私なんか血凪様になぜか嫌われてるもん…」
すると、咲風はすぐに切り替え、天涑に向かって言った
咲風 「そういえば流風くん…君育ち神奈川じゃないよね?」
天涑は驚いた
天涑 「え?!なぜわかったんですか?」
咲風 「縁果師であればそれぐらいは見抜けるさ、それより一つ言っておきたい…」
すると、咲風は冷たく冷静に言った
咲風 「お前は縁果師になるのは相当難しい」
天涑 「な?なぜですか?」
咲風 「縁果師になるための最低条件は、神奈川、京都、栃木、青森のうちどれかに、十年以上育つことだ…」
「だからお前は縁果師になりにくい、例えば俺と速土は神奈川、卯月は青森、五月雨は栃木、神歌は京都で育ててきた、それ以外の県民に一切縁果師は現れなかった」
天涑はとても落ち込んで言った
天涑 「まじか…」
しかし隣の神歌が興奮し始めた
神歌 「へぇ!!!嬉しいなー!!!血凪様まだ私の出身地覚えてくれてるの?!もしかして、私のことが好きとか??!!」
っと神歌が目を閉じ、照れてるように手で顔を隠した
それを言った瞬間すぐに咲風にツッコまれた
咲風 「全員分の出身地を言ってんじゃねぇか?!!あと今そんな時間じゃない!!」
天涑 「(心の中)あれ?咲風さんはこの人のことが好きじゃないのか?可愛いのに?」
速土は天涑に向かって優しい声で言った
速土 「うちは血凪様がリーダーなんですよ…私含めて…時雨ちゃん以外全員血凪様のことが好きなんですよね…」
「こんなことも日常的にあるから気にしないでね!」
そして咲風は振り返え、天涑と速土に向かって言った
咲風 「縁果師になる訓練はしてもらう、奈宵ちゃん、一週間ぐらい流風くんと練習しておいで…」
天涑、速土 「はい!!わかりました!」
そして二人はすぐさまアパートから出た
咲風 「あの…みんな…」
卯月と神歌は咲風の方に向いた
卯月、神歌 「うん?」
咲風 「俺さぁ…高校に入りたい…」
すると、卯月、神歌、そして個室にいた五月雨が思わず驚いた
卯月、神歌、五月雨 「えー??!!!!」
卯月は嫌そうに言った
卯月 「お前もう20歳以上だろ…入れるわけがない…」
神歌はちょっと心配そうに言った
神歌 「まぁ…縁果師基礎能力を使えば、身分ぐらい簡単に作れるけど…なんでいきなり高校?….」
五月雨は少し顔が暗くなった
五月雨 「どうせ時雨ちゃんと同じ高校生活がしたいでしょ…」
咲風はとても恥ずかしそうに言った
咲風 「最近とある学園恋愛漫画にハマっちゃったんだよね…ちょっと体験してみたいなーって…」
そう言うと他の三人もまた驚いた
卯月 「え?お前こんなの興味持ってんだ…」
五月雨 「あの"彼女との青春"って漫画?」
神歌 「JKが好きなら私が縁果師基礎能力でコスプレしてあげてもいいけどなぁ…」
咲風 「神歌さん…そういうわけではありませんよ…」
っと咲風は顔が暗くなり、小さい声でツッコんだ
咲風はすぐに切り替えた
咲風 「まぁ、なにより明日から桜宮高校へ入学する、藍ちゃん、君の"能力"を貸してもらおう…」
卯月は機嫌がどんどん悪くなった
卯月 「ちっ、恋愛がしたいなら私と同じ高校に来るなよ…」
咲風は少し悲しそうに言った
咲風 「時雨ちゃん…そんな冷たく言わないでよ〜…」
五月雨も少しは理解してくれたそうだ
五月雨 「まぁ…血凪様が行きたいのであれば、私のことはご自由に使ってください…」
咲風 「よし!じゃあ今日の仕事は終わりだ!みんなも早く帰って!」
卯月 「おつかれー」
っと卯月が一番最初にアパートから出て行った
神歌 「血凪様一緒に帰ろー」
五月雨 「私も私も!」
咲風 「放課後の友達との帰り道かよ!」
っと咲風はツッコんだ
そして次の日
咲風 「よし!桜宮高校の転校生身分を偽装ができたぞ…次に学校の先生にその転校生が来ることを伝える、」
「しかし普通に伝えると入学するまでに時間がかかる、だから、藍ちゃん、頼む!」
五月雨もやる気満々で答えた
五月雨 「わかりました」
「幻想の縁」
っと五月雨が詠唱したら
五月雨 「ぶぁー!!」
っと五月雨は血を吐いてしまった
咲風はとても心配そうに言った
咲風 「ごめん!藍ちゃん、また無茶をさせて…」
しかし五月雨は血を吐いているにも関わらず、頑張って笑顔を作り、優しく言った
五月雨 「いいえ…全然無茶じゃないよ…血凪様が行きたいのであれば、それぐらいの我慢は当然です…」
咲風は情けなさそうに言った
咲風 「ごめん、君の能力"幻想の縁"は他人の記憶を変える能力だけど、多量の記憶を付けると、自身の貯蔵縁力数が追いつけなくなり、」
「やがて副作用が出てくる…だからもう次から無茶をさせない!」
っと咲風は決意した
一方で縁果師を目指している天涑では…
速土 「じゃあ!まず縁果を"一から"教えるねー!」
天涑はやる気満々で答えた
「はい!!」
そして、速土は縁果について話し始めた
「縁果とは、真と偽りの中間点である曖昧なエネルギーのことです、まぁー例えで言うんだったら、よく言っている"運"とか"概念"みたいな物ですよ!」
「そういうエネルギーを縁力といい、それを使いこなすのが"縁果師"ですよ!」
天涑 「へぇー本当でもない、嘘でもないエネルギーなんて…」
速土も元気のある声で言った
速土 「そんなんですよ!そういうととてもすごいでしょう!!!!」
そして速土はさらに縁果師について語った
「縁果師にはいくつかの能力がある、例えば縁果師が当たり前に使える能力の総称を"縁果師基礎能力"というんです!」
「縁果師基礎能力では縁力を使って、精度の高い偽装、縁力を込めた攻撃、一時的に身体能力の向上や細かい因果を変えることができるんだよ!」
天涑は思わず驚嘆した
天涑 「基礎能力でも結構すごい技が使えるんですね…」
「そして全ての縁果師には一つだけ特殊能力がある…それを"縁果師特殊術"という、」
「たとえ縁力が少ない人でも、縁果師の素質が弱い人でも、縁果師特殊術が必ずあり、それが彼の"最強の切り札"となる、」
「例えば私の能力"縁の剣"は縁力を込めた大量の剣を発射できる。藍ちゃんの"幻想の縁"は他人の記憶を変化することができる、時雨ちゃんは縁力でバリアを作ることができ、仲間と共有することができる、」
「血凪様は"縁の通り道"という、縁力で作られた空間に物を閉じ込めることができ、能力を発動すれば、体の一部から円状の輪っかができ、」
「物を放出することができる、体の一部とはいえ、ほとんど手でしか放出したとこしか見てないけどね♡」
天涑はさらに驚嘆した
天涑 「そうなんですね!僕もそういう能力が欲しいです!」
「しかし縁果師特殊術は、大量の縁力を使うため、縁力槽が少ない人が過大な縁力を使おうとすると、その場で副作用が起こる…」
天涑 「そんな…あっあの…」
速土 「うん?」
天涑 「神歌さんの能力って…なんですか?…ちょっと知りたくて…」
速土はなにかを察したようだが、それを言わないようにした
速土 「ごめーん、今は教えられないよ…でも正式な縁果師になれば、そっちから教えられると思うよ!」
天涑 「わかりました…」
速土 「よし!これからは縁果師になるための訓練をしますよ!ちょっと付いておいで!」
天涑 「はい…」
向かう先は神奈川でとても有名な川、大岡川に向かっている
速土 「流風くんは初めてきたよね!ここは黄金橋で、いい川の景色が見れますよ〜」
天涑 「へぇー大岡川、東京にいるときは、一回は会ってみたいなって思ったな…」
速土もほっとした気持ちで欄干に手で頭を支えながら言った
速土 「今は4月下旬頃、桜が全開する時期を見逃してしまったな〜今は桜の橋みたいに桜が橋に散らかしているよね〜」
「懐かしいなー子どもの頃よく血凪様と一緒に桜を見てたんだよな〜」
天涑は少し驚いた
天涑 「咲風さんと幼馴染ですか?」
速土はすこし微笑んで返した
速土 「うん!だって縁果師になったのも同時だし、小さい頃は食べ物が少なくて、お互い数少ない食べ物をシェアし合ったこともあるの!」
「間接キスしまくったから、今から思えば本当に楽しかったなーって思っているの!」
天涑 「そうだったんですね…」
速土は笑いながら切り替えた
速土 「ごめんごめん!私のことばっか話しちゃったね!これから流風くんには"縁運"を取り入れるの!」
天涑は疑問を抱えながら言った
天涑 「縁運?」
速土 「簡単に言ってしまえば自然運をとり入れること!」
「東京育ちの流風くんが縁果師になるためにはこれが一番のルートかなーって思って…」
天涑 「でもどうやって?…」
速土 「"感じる"んです!五感を使って、全身で感じるんです!」
「コツはあんまりわかりませんが、そのうち慣れると思います!」
天涑 「はい!わかりました!頑張ります!」
しかしそう言ったものの、どうやって感じるか?なにを感じるかが全く意味がわからなかったため、あんまり進まなかった。
すると、天涑は速土の方を見た
天涑 「(心の中)速土さんも… "縁運"を取り入れている?でも…ちょっと微笑んでいる?」
視線に気づいた速土は笑顔で天涑に向かって言った
速土 「うまくいかない?いいよ!慌てなくて!」
「私も縁果師だから縁運を吸収することで縁力を回復しているの!」
天涑は気になっていたことを聞いた
天涑 「なぜ笑顔で縁運を吸収しているのですか?」
速土も少し訳がわからないように言った
速土 「なんでだろうね…私縁果師になって、縁運を吸収しているとき、」
「つい血凪様との思い出を回想しているんだよね…いい思い出だから微笑んでしまうんだよね…」
天涑は気づいた
天涑 「(心の中)そうだ!!僕は間違えていた!むりやり縁運を取り入れようとしていたのだ!」
「むりやりではなく、楽しく普段のかけがえのない思い出を自然と結びつくのが本当の"縁運"なのか?!」
速土も天涑の様子の変化に気づいた
速土 「(心の中)この人、なにかを気づいたか?今までの他県の方とは違った雰囲気が溢れ出している…」
一方で咲風がいる学校では高校二年生として転校し、卯月と同じクラスになった…
咲風 「今日からお世話になります…咲風血凪です!」
先生 「よし!血凪くんの席は…」
っと先生はクラス内の空いている席を探した
先生 「じゃああの青い髪の可愛い子と隣にしよっかな!」
っと、その先は卯月時雨の隣だった
咲風 「はい!わかりました」
卯月 「(心の中)はー??!!私?ったく!!こいつ絶対縁果師基礎能力を使いやがった…」
っと卯月は心の中で激怒した
一方で咲風では
咲風 「(心の中)よっしゃー!来たー!時雨ちゃん来ました!!多少縁力を使ったが、時雨ちゃんと隣なら、全部回復しちゃう♡」
っと思いながら、卯月の隣に座った
卯月は笑顔をなんとなく保って、機嫌が悪そうな悪魔のように言った
卯月 「よ..ろ..し..く..ね..ち..な..ぎ..く..ん..」
咲風は震えながら思った
咲風 「(心の中)ヒィーー、怖いな…でも…⭐︎やっぱ可愛い⭐︎」
そしてなんとなく友達を作り、なんとなく授業を受けて、一日を終えて、全員集合用のアパートに戻った
卯月は怒りやストレスが溜まっているように言った。
卯月 「一万歩譲って転校して私の隣に座っても構わないが…授業中にちらほら私のことを見ないでくれません?リーダー?」
しかし咲風はうざそうに嬉しく返した
咲風 「あれ?別に僕のことを見なければ、僕が時雨ちゃんのことを見ているということは、わからないはずですけど?」
「まさか実は授業中この血凪様に気になっちゃって、惚れたりした?♡」
卯月はブチギレた
卯月 「ふざけるなー!!!このド変態!!」
すると、外で一日中訓練をしていた速土と天涑が帰ってきた
速土 「ただい…」
しかし咲風と卯月はまだふざけていた
咲風 「そんなに僕のことを追いかけるまでして、僕のことを抱きしめたいの?」
っと咲風は家中に走り回った、それを追いかける卯月も怒りを込めて言った
卯月 「お前を締め殺ししてぇよ!」
っと咲風と卯月は帰ってきた二人のことを気づいていなかった
しかし速土は優しく笑顔で声のボリュームを上げて言った
速土 「お二人はいつも仲良しですね〜」
咲風と卯月は思わず驚いた
咲風、卯月 「な?!」
卯月は言い訳をする子どものように言った
卯月 「このド変態が変なことを言ってきたの!!!奈宵ちゃんもちろん私のことを信じるよね?!」
咲風は傲慢でゆっくりと言った
咲風 「いいや違うね!奈宵ちゃん、この女が僕に惚れて追いかけて来たんです、もちろんこっちの味方ですよね?!」
?? 「待てぃ!!!」
っと誰かが突っ込んできた
咲風、速土、卯月、天涑 「な?!」
突っ込んで来たのは神歌音蜜
神歌 「この場合は私が判断しましょう⭐︎」
っと神歌はまるで名裁判官のように賢く言った
神歌 「結論!時雨ちゃんはただ走り回っているだけ!血凪様は私のことが大好きすぎて頭が狂ってしまったからこのような行為が起きたわけです!」
しかし卯月と速土は苦笑いで反論した
卯月、速土 「いや、それはないよ…音蜜ちゃん…」
今日の会談では主に天涑の実力が上昇したことについて語った、天涑はなんとなく縁運のエネルギーを感じることができ、成長が早い、
面談が終わり、
他の人はそれぞれ帰ったが、天涑は咲風を呼んだ
天涑 「あの…咲風さん…」
咲風 「うん?」
天涑はちょっと緊張そうに言った
天涑 「いくつか質問っていうか…相談したいことがあるんですけど…時間をいただけないでしょうか?…」
しかし咲風は優しく元気な声で返した
咲風 「OK!全然いいよん〜」
そして二人は椅子に座り、対面で話し始めた
天涑はとても緊張で、恥ずかしそうに聞いた
天涑 「あの…神歌さんの…趣味とか…好きなものはありますか?…」
っと徐々に声のボリュームが低くなり、頭まで下がった
しかし咲風は優しく笑って返した
咲風 「そういう系か〜恋バナなら俺も好きだから全然緊張しなくていいよ〜」
天涑も少し緊張が柔らかくなった
天涑 「ありがとうございます…」
咲風は真剣に考えた
咲風 「そうだね…神歌さんが好きなものといえば…クソ甘いミルクティーかな?」
「あいつ甘いものめっちゃ好きなんだよね〜砂糖をおやつとして食べてる姿も見たことあるからな〜」
天涑も頷いた
天涑 「そうなんですね…」
咲風 「付け足しで、あいつは"神果之子"だよ!」
天涑 「神果之子?」
咲風は説明し始めた
「神果之子とは、かつて縁果師最強の方が、神であるということであり、その神の後世を継ぐのを神果之子だよ、」
「だからとても実力が強いんだよ〜あとね…神果之子は神聖な体のため、一生に一人しか愛さないということだよ!」
天涑は絶望した
天涑 「(心の中)詰んだじゃん…神歌さんって咲風さんのことが好きなのに…」
しかし咲風は優しく微笑んで慰めた
咲風 「あくまでも説だからね、ていうか俺あいつのこと好きじゃないし、」
「きっといつか諦めるよ!お前が好きなら、俺は全力で応援するよ!」
天涑も少し戻ったようだ
天涑 「ありがとうございます!でも…なんで卯月さんのことがそんなに好きなんですか?」
「神歌さんや五月雨さんも結構可愛いと思いますよ…」
すると咲風の顔は少し今までとは違った暗い雰囲気になり、ゆっくり言った
咲風 「確かに…認めるよ、うちのメンバー全員とても可愛くて、最初は一人でも彼女にすることができれば幸せだと思っていた、」
「しかし俺は本当の心の優しさを感じたのは時雨ちゃんだ…別に他の人が性格が悪いとかそういう意味ではない…」
「でも僕に生きる希望を与えたのは時雨ちゃんだ…」
天涑 「えっ?」
すると、咲風の記憶数年前の冬の木の下に戻った
《回想》
幼馴染の咲風と速土は食料が少なく、残り最後の半分のパンを寒さに震えながら見つめていた
速土 「寒いよ…血凪くん…」
咲風はとても心配そうに速土に対して言った
咲風 「ほら、この最後のパン、食べな…」
そして速土を少しでもあったまるために、咲風は速土を抱え、ぎゅっしりと抱きしめていた
速土 「いいよ…このパン…血凪くんが食べて!」
しかし咲風は優しく断った
咲風 「いいえ…僕なんか気にせず、早く食べて…」
速土は涙を流れながらパンを食べながら言った
速土 「ありがとう…!」
すると、二人のそばに一人の姿が現れた
卯月 「大丈夫?私たちの場所へ行こうか?」
咲風は希望が見えたように力を振り絞って言った
咲風 「はい!どうかこの子を暖かい場所へ連れてください…」
しかし卯月は優しく微笑んだ
卯月 「君も一緒について来なくちゃ!♡さぁ!行くよ!」
っと卯月は縁果師基礎能力で身体能力を上げ、二人を抱えながらアパートに着いた
咲風、速土 「ありがとうございます!」
卯月は優しい笑顔で返した
卯月 「いいえ、これからはよろしくね♡」
そして、二人はいずれ縁果師となった
その笑顔はずっと咲風の記憶に刻んだ
《回想終了》
天涑も真面目な顔になった
天涑 「そうだったんですね…」
咲風 「まぁ!奈宵や藍はまだいいとして、神歌みたいな性格が終わってるやつは今でも一ミリ興味ないけどね!」
っと咲風は真面目な雰囲気から、ふざけた雰囲気になった
咲風 「神歌はまだ中学生だけど結構大人っぽく見えるよね、身長も156だし、お前が好きなら、俺も応援するよ!」
天涑は嬉しそうに言った
天涑 「はい!ありがとうございます!」
そして次の日、学校についた咲風は昨日作った友達から声をかけられた
友達 「おい!血凪!お前聞いたか?今日からまた転校生が来るんだって!めっちゃ可愛い女子が二人転校するんだって!」
咲風は話の流れに乗り、笑顔で答えた
咲風 「へぇー!あってみたいなー」
しかし咲風はなんだが嫌な予感がしてきた
そして授業に入る前、先生は転校生を紹介し始めた
先生 「みんなはもう知っているかもしれないけど、今日からうちのクラスに二人転校生が来るよ〜じゃあ!どうぞご入りください!」
すると、その二人の姿は、咲風がなんども見たことがあるしつこい二人だった…
神歌 「今日からお世話になります、神歌音蜜です」
五月雨 「今日から私もお世話になります、五月雨藍です」
咲風 「(心の中)やっぱりだ…どこまで着いてくるんだよ…」
五月雨と神歌はそれぞれたまたま咲風の前後の席になった
神歌 「よろしくね〜咲風くん♡」
咲風は暗い顔で思った
咲風 「(心の中)ていうかこいつ、中学生じゃねぇか?高校入ってくんな!!」
授業が終わり、咲風は五月雨と神歌を連れて、人がいない場所へ行った
咲風は怒りを抑えて言った
咲風 「二人とも…なんの真似だ?」
しかし二人は傲慢な態度で言った
神歌 「血凪様だって時雨ちゃんのために、高校入ったじゃん〜」
五月雨 「私たちも血凪様のために高校入ってもいいじゃん〜」
すると、卯月が来た
卯月 「ったく…音蜜ちゃんも藍ちゃんも、なんでこいつのことばっか考えてるの?」
神歌は笑顔で楽しく言った
神歌 「まぁまぁ!いいじゃないか?高校生活楽しもうよ!」
咲風 「お前は中学校生活を楽しめ!!」
っと咲風はツッコんだ
一方で、速土と天涑では…
速土は笑顔で褒めた
速土 「成長が早いですね!もう縁力を取り入れることができるなんて!」
天涑も笑顔で返した
天涑 「ありがとうございます!」
速土 「私ちょっと水買ってくる!ちょっと待っててね!」
天涑 「はい!」
っと速土がさった直後、誰かが天涑に向かった
不良1 「おい!そこのガキ、金を出せ!」
天涑は驚いた
天涑 「なに?!」
不良2 「なに惚けてんだ?早く金を出せ!」
天涑はかつて虐められ、今でも不良に怖がっている存在だ
天涑は震えながら
天涑 「お金はありません…」
しかし不良はキレた
不良1 「ふざけるな!」
っと言っている間、速土が帰ってきた
速土 「お待たせー流風く…あれ?友達?」
しかし速土を見た二人の不良は興奮し始めた
不良1 「おい!ガキ!彼女?可愛いじゃないか…結構美人さんじゃないか…俺に譲れば今回は許してやろう…」
不良2 「おねぇさん可愛いですね…俺に着いてくる?」
しかしそれを見た速土は気づいた
速土 「流風くん?友達…ではないよね…」
すると、不良は速土のそばに来た
不良1 「可愛いねぇ〜この太ももの大きさ、最高かよ!」
しかし天涑は見たこともない姿になり、低音、怒りを抑えて言った
天涑 「速土さんに近づくな…」
不良2 「はぁ?調子のんなよガキ…」
っと言った瞬間、天涑は物凄いスピードで不良に近づき、力強いパンチを与えた
不良2 「ぶぁー!!!!」
っと不良は飛んで行った
速土 「なに?!今のは縁力を込めたパンチ?!」
不良1 「なn?!」
っと不良1もパンチを喰らえ、飛んで行った、不良はまだ生きていたが、重傷を負い、逃げていった
しかしその後、縁力の負担を抱え、天涑は倒れそうになったとき、速土はすぐに天涑を支えた
天涑はとても弱そうに言った
天涑 「ありがとうございます…」
速土は笑顔で返した
速土 「いいえ!今日はゆっくり縁力を吸収しよう!」
そして一日を終え、チームみんながアパートに戻ってきた
咲風 「へぇーもう縁力を使えるなんて!我々よりもすごいじゃん!」
っと咲風は驚いた
天涑も笑顔で嬉しく返した
天涑 「ありがとうございます!」
咲風 「ところで、話が変わるが、明日は久しぶりの縁果師としての任務がある…」
神歌 「へぇー任務か…私は三ヶ月ぶりかな〜」
咲風 「最近ニュースにも話題にされているが、横浜駅に無差別殺人事件が起こっている、犯人は不明、駅にはたくさんの人が通るため、設置したカメラや証人もいないため、我々縁果師が事件の真相を探る」
五月雨 「でも…私たちはなにをするの?」
咲風 「我々が見張っとくんだ、我々は政府のものではないため、今回の任務はあくまでも我々の好き勝手だ、敵がいたらその場で始末しろ…今回の任務は俺、流風、奈宵、時雨でいく…」
五月雨、神歌 「絶対今日のことで恨んでんじゃん….」
っと五月雨と神歌は任務のメンバーをツッコんだ
天涑は心配そうに言った
天涑 「もう僕が任務に出るんですか?…まだ全然縁力は使えないけど…」
咲風はゆっくりと威厳ありの声で言った
咲風 「今回はあくまでも下調べ、もし状況が想定以上に酷いんだったら、次回で全員出動する…」
四人は相性よく一斉に返事した
卯月、五月雨、神歌、速土 「わかりましたた!」
天涑も慌てて返事した
天涑 「わ…わかりました!」
そして会談は終わり、ほとんどの人は帰ったが、咲風は神歌を呼んだ
咲風 「おい!神歌…」
帰ろうとした神歌は振り返って笑顔で言った
神歌 「なんでしょう♡!?」
すると、咲風は神歌に近づき、怒りを放した
咲風 「お前ふざけるなよ…俺と同じ高校入ってこないでくれる?俺は時雨ちゃんだけを見たいんだ…」
しかし神歌は笑顔で返した
神歌 「へぇー私だけに言うの?藍ちゃんは?そんなに私のことを気にしてんの?♡」
咲風の顔はさらに暗くなり、ついにキレた
咲風 「黙れ…俺がリーダーだ!お前なんか見たくない!」
しかしそう言った咲風も言い過ぎたと思った
「は?」
っと神歌は普段の可愛い元気な一面から一気に
目が怖くなり、神歌の気配だけでも呼吸がしにくなった、神歌は咲風の方に睨んだ
神歌 「ふざけてんのはそっちだよ…」
咲風はマジで焦り始めて、怖くなった
咲風 「(心の中)やべぇ、言い過ぎた…実力なら神歌の方が上だ…」
神歌は咲風を肩を掴み、さらに怒りのある声で言った
神歌 「お前なんかと同じ高校入ってもどうでもいいだろ…お前最近調子こいてんな…」
咲風は震えながら謝った
咲風 「ごめんなさい…」
っと神歌に負け、片方の膝を地面につけ、頭を下げた
すると…
神歌 「な〜んちゃってね♡!」
咲風は唖然となった
咲風 「え?」
神歌は普段の笑顔に戻り、咲風を抱いた
神歌 「私が血凪様にそ〜んな酷いこと言うわけないじゃ〜ん!♡ビビった?♡ごめんね!♡」
咲風はすぐに走ってアパートから出た
神歌は楽しそうに笑った
神歌 「ヒヒィ〜照れたかな?」
咲風の記憶は二年前まで遡った
《回想》
縁果師のリーダーを決める会議だった
卯月 「実力なら、音蜜ちゃんが一番だから私は音蜜ちゃんに投票する」
五月雨も納得そうに言った
五月雨 「そうだね…実力もそうだし、親しみやすいから、私も音蜜ちゃんに投票するわ!」
速土は恥ずかしそうに言った
速土 「私は…血凪くんに投票する…優しいから…?」
咲風は緊張しながら言った
咲風 「僕は…自分に一票…僕にはこのチームをまとまる自信があり…ます…」
しかし今の状況は咲風にとって不可能だ、神歌が自身に一票あげれば、咲風はリーダーになれない
咲風 「(心の中)はぁー無理だな…まぁ実力は神歌さんの方が上だし…任してもいいか…」
「私は血凪くんに投票するよ♡」
っと神歌は笑顔で言った
五月雨、卯月、速土、咲風 「な?!」
っと四人はびっくりした
神歌はゆっくりと説明した
神歌 「リーダーというのは実力が全てじゃないんだと思うよね♡だからかっこいいし、優しい血凪くんなら任せると思った♡」
っとその姿の神歌はずっと咲風の心の中に刻んだ
《回想終了》
そして電気を消した神歌はアパートから出たら、階段の下に天涑がいた…
神歌 「あれ?流風くん?もうすぐ22時だけど…帰らなくていいの?」
天涑は恥ずかしく、緊張しながらに言った
天涑 「ちょっと…お時間を…いただいてもいいですか?…」
神歌 「別にいいですけど?…」
っと天涑は神歌を連れて、夜の街を散歩し始めた
天涑 「あの…神歌さん…これどうぞ…」
っと天涑は自分のバックからミルクティーを出した
神歌は驚いた
神歌 「え?」
天涑 「夜だから、暖かいミルクティーにしたよ…甘いもの好きって聞いたから…結構甘いやつを買ったんだ…」
神歌は疑問を抱えながら言った
神歌 「え?私に?…」
天涑は緊張で震えながら言った
天涑 「はい…もしよかったら…飲んでください…」
神歌は笑顔で受け取った
神歌 「ありがとう!でも…なんで私に?…」
天涑はさらに緊張した
天涑 「あの…その…いや…か…神歌…さんと一緒に散歩したいな…って…いや、そのあの…」
っと天涑の心臓はどんどん加速した
天涑 「いや…あの…うわ!!失礼します!!!」
っと天涑は走って逃げてしまった
神歌は呆れた
神歌 「え?」
そしていざ次の日、みんなは早めにアパートに着いた
咲風 「よし!いざ任務開始だ!俺と一緒に駅へ行くぞ!」
天涑、速土、卯月 「はい!」
っと四人はアパートから出た
五月雨 「頑張ってね〜」
すると、最後に出た天涑は神歌に肩をタッチされた
天涑 「あっ」
神歌は笑顔で明るく天使のように言った
神歌 「昨日のミルクティー美味しかったよ!ありがとう!任務…頑張ってね!」
天涑もテンションが上がった
天涑 「はい!!!」
そしていざ四人は駅に着き、それぞれ担当の場所へ着いた
咲風は横浜西口出口を見張った…
咲風 「怪しい人はいないようだ…」
すると、大量の人々からある姿が現れた
咲風 「なに?!」
それは、黙々と人群の中で歩いている五月雨だった
咲風 「バカな!?」
っと咲風は五月雨を追った
しかしすぐに見失った
咲風 「ちっどこへ行きやがった?」
?? 「よう!咲風血凪…」
咲風 「なに?!」
っと咲風が振り返ると、神歌音蜜の姿が現れた…
咲風 「神歌…いや、お前は誰だ?!」
しかし相手はゆっくりと無感情のAIのように言った
神歌? 「きっとまた会えるでしょう…今日は戦う準備はできてないからね…」
っと神歌の姿はどんどん消えていった、それを追おうとした咲風なにかの力により、催眠され、倒れた…
咲風が起きると、アパートの椅子に座っていた
咲風 「あれ?俺は?…」
神歌は心配そうに言った
神歌 「やっと起きたね…なんか流風くんから駅で倒れたって言われたから…」
五月雨も心配そうに言った
五月雨 「心配してたのよー!」
しかし咲風はまだ敵のことについて考えている
咲風 「流風達は?」
神歌 「まだ駅で見張ってるよ!」
しかし咲風は焦り始めた
咲風 「早くあいつらを引き戻せ!明後日全員出動だ!!」
いきなりの命令に驚いた神歌はすぐに返事をした
神歌 「は…はい!」
そして四人帰ってきて、咲風は全員に集合させ、緊急会議を開いた
咲風 「今回の事件はただの殺人事件じゃない!明後日全員横浜駅へ行くぞ!」
神歌も心配し始めた
神歌 「なんだかやばそうね…」
天涑も震えながら言った
天涑 「そんな…咲風さんでも倒れてしまうほどの敵…」
咲風 「今回の任務は慎重にいけ!安易に他人を信じるな!」
「誰でも信じるな!!!」
っと命令を下った
果たして敵の正体は一体何なのか?…
次編に続く
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