竹小僧から、始めよう
Hogero
第1話
歯ブラシを自作してみよう、と思い立ち、
竹を使って挑戦した。
理由は、開いた歯ブラシは、
そのままゴミ箱行きとなるからです。
なんとまぁ、環境に悪いこと、プラゴミの発生源だ。
早速、竹を使って作り始める。
二時間後、
小型のブラシのようなものが完成した。
しかし、歯を磨くには、
大きさが不適切なことに気付く。
困ったことになった。
使い道の無いものを作ってしまった。
しばし完成品を見ていると、
人形のように見えることに気がついた。
結んでいる紐を、手のように広げると、
ますますそれらしくなった。
これを 竹小僧 と名づけよう。
頭のブラシで邪気を祓う、
縁起物のアクセサリーとして使うのだ。
我ながら、いい考えだ。
作業台の上に立て、悦に入っていると。
別の発想が閃いた。
茶道具の ちゃせん にも似ている。
ちゃせんを作ることは出来ないだろうか?
以前、職人の製作過程を、
映像で見たことがあった。
繊細な作業を必要とする、
まさに職人技だ。
あれを真似ることは、とうてい出来ないだろう
ちゃせんは無理となると、別のものはないだろうか。
そうだ、茶杓(ちゃしゃく)がある。
抹茶を救うスプーンだ。
あれなら、作れるんじゃないかしら。
要は、竹を削って、磨いて、曲げるだけだ。
まず、材料選定から、はじめよう。
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