魔王でしたが、世界を滅ぼすつもりが、ほとんど失って実行不能になったので、ヒーローを目指すことにしました。
ゆっくりミール
魔王失墜
第1話〜全てを失いました〜
我の名は「トゥエベロ」。城に住み、沢山の配下を従え、様々な生き物の恐怖の対象となり、奴らからは「魔王」と呼ばれる存在である。現在は今の世界を滅ぼし、自分の好みの世界へと変えるために行動をしている。が、しかし、最近はとても困った事があるのだ。
「…まずい。お金もなにもかもが底をついてきた。」
そう。物資等の枯渇である。無駄に高い土地に城を構えたせいで、いつもいつも催促状が来るし、配下からも賃金の向上を言い渡され、今にも反乱が起きてしまいそうだ。…非常にまずい。村などを侵略しても見込める物資もないし、かと言って大きな町などには莫大な兵力が必要となる。しかし、そんな兵も使えないし、かと言って我自身が出るのも違う。そんなことを考えていると…
「トゥエベロさん。いい加減土地代の分を払って下さいよ。」
と、配下に連れられてやってきたのは土地を売ってくれた者たち。こんな奴らは我にかかれば一捻りだが、そうしてしまうと、勇者と言われる者たちが飛んでくるに違いない。ただでされ、こんな状態なのに、今来られると色々とまずい気がする。だから手が挙げられないでいる。
「…すみません。最近金銭面がまずくて、来月までには支払いますので…」
「もう無理ですよ。何回それを聞いたとでも思ってるのですか。払えないなら、早く出ていってくださいよ。この土地を買いたい人は沢山いるのですよ?」
こいつら、こっちが下手にでてるからと調子に乗りやがってと思っていると…
「…はぁ。魔王様。俺たちももう限界なんすよ。賃金はいくら経っても上がらないし、だからと言って打開策も思いついたりしないし、計画も止まったままだしで、限界なんですよ。こんな奴らが毎回来て、俺ら鬱陶しいのですよ。だから俺らは考えたんですよ。」
まずい。なんかすっごい嫌な予感がする
「今から!魔王様、いえ、トゥエベロ!お前を魔王の座から引き摺り下ろしてやるよ」
「き、貴様ら!」
「俺らはあんたの下に着くのは限界なんす。あんたよりも、こっちの「オフィサ」様のほうがマシってもんさ。さぁ!覚悟!!」
そうして、私は配下達によってボコボコにされた。突然のことで手が出なく、呆気なくやられた私は手切金と言われ、少量の物資とお金を渡された。1番の信頼を寄せていた配下のオフィサは、勝ち誇った笑みを浮かべ、土地を売ってくれた奴らに土地代を渡した。あいつら、こっそりと財産を隠してたなとも思いつつも、我は抵抗もできず、城を追い出されたのだった。
作者より
みなさん!お久しぶりですね。ゆっくりミールです。久しぶりすぎて完全に存在が透明な私ですが、今回から、この物語をまたまったり書いていこうと思います。今回は魔王に焦点を当てつつ、ちょっと変わった感じにしようと思いました。面白かったら是非、応援よろしくです。下手くそなので、書き間違い等ありましたら、教えていただけると幸いです。このコーナーでは、細かい情報などを書いていこうと思います!早速ですが、今回の魔王の名前であるトゥエベロや、1番配下としてでてきたオフィサの起源ですが、トゥエベロはトンガ語で「魔王」と読むTu'i Tevolo(Google翻訳なので間違ってたらすみません)のTevoloの部分をオリジナルの読み方で表してみました。オフィサも同じ感じですね。ちなみにオフィサは「魔官」のofisa tevoloのofisaの部分ですね。まぁ、またこんな感じで紹介していくのでお楽しみに!これから魔王、いや、元魔王のトゥエベロはどうなるのか!乞うご期待!
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