第35話

父さん······父さん······父さん······




脳内でこだまする悠真の声。



あの過保護でうざったいお父さんと似てる?私が?




「は!?過保護なんかじゃないし!一応確認しただけだし!?う、う、うぬぼれんな脳筋!」


「はいはい。あ、俺こっちだから。じゃ。」


「あ、うん。」



今までの会話全無視で中等部の校舎へと向っていった悠真。

ドライ過ぎない?私の弟くん。



「なんだかなあ」



心のどこかでさみしいと思ってしまう自分がいる。



「反抗期いつ直るかな…」



転校初日だっていうのに気分はどんより。



決してブラコンじゃないからね!!…多分。

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