第18話
「でも本当に、冴島さんみたいな可愛い子がうちの学校に来てくれて嬉しいと思ってるんだ。」
「そんな、めめめ滅相もない!」
確かにうちは美形一家だとよく言われる。
でもそれは、"私以外"がそうなのであって。
······というのも、私はどうもDNAをバランス悪く受け継いだようで顔は完全父親似、性格は完全母親似、と明らかに間違った配分で誕生してしまったのである。
父親に似た私は小さい頃から「あら!かっこいい男の子ねぇ!」と言われ続け、挙句の果てには私と悠真を間違えられるという悲惨な事件まで起きた。
軽くトラウマだからねコレ。
そのくせ、悠真は男らしい顔立ちの父親とおっとりとした顔立ちの母親のいい所だけを抽出したような、素晴らしい顔をしてやがる。
「俺彼女とか興味無い」とか言いつつもバレンタインにはダンボールいっぱいのチョコを持って帰ってくるし。
······生意気な弟だまったく。
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