あいたい
煙草
第1話
インターネットは直ぐに縁が切れる
分かってた、そんなのは、分かってた筈だ
緑色のアイコンを押して、青色の画面が開かれる
すぐに愛人の画面が開かれる
「ねぇ!聞いてよ美咲!今日塾に行ってみたらテスト90点!えぐくない?」
「いいじゃん、よったよかった笑」
私がメッセージを送ると直ぐに既読が見たという証拠が出てくる
「あ、猫」
黒色の猫。
私の好きな色だ。
きっとサラサラで、ふわふわで、もふもふで…
気が付いたら頭を撫でていた
すると、ゴロゴロと鳴った
「…ねぇ、うちの彼女、100点取ったんだって。すごく偉いよね、何かプレゼントしようかな」
猫に対して惚れ話とか、余り良くはないんだけどもね。
すると、にゃーと鳴いた
可愛い、毛並みも凄く綺麗。
飼い猫かな。
ピロンと笛のような音がなる
スマホの通知音。
華和から、もしかしたらまた母親に暴力か?
そうじゃないとしても、早くみたい、もしかしたらまた面白い事を言ってるかもしれない
「美咲、ごめんね、私本当は華和って名前じゃないし、年齢も言ってたのも違う。それに私の住所も違う。あれは友達ので、こんな屑より、美咲はいい人がいるよ」
頭が白い
ふわふわして、なんも考えたくない
塾は早退した。
学校も、殴られながらも1週間休んだ
やっと立ち直れる。そう思った。
今は朝。金縛りにあったかのように体が動かない
『起きた?立ち上がれそう?』
…蓮香の声。
蓮香は幼なじみで、名前では分かりずらいが、男。
よく、名前を弄られる所を見るが、言い返してる
強い人間だ。
だが、私は違う。
たった1人の女の子に振られただけで人間不信が加速する
私は、弱い、弱くて愚かな人間だ
「それだけの理由で」「それだけでなんなのよ」
1週間分のあのおばあちゃんの言葉が頭を過ぎる
行くぞ行くぞと拳を振り上げられ、そして
『美咲!起きてる!?起きろー!!!』
「うるさいなぁ!」
吃驚したのと同時に出た言葉
言いすぎたか?と思った。
『んだよ笑起きてたのか?』
はっはっはっと笑って済ます蓮香。
蓮香は、楽観的なところがあり、笑うのが得意
羨ましい。それが皮肉なら、私は皮肉を言いまくる人だ
私は昔から楽観的じゃない。所謂マイナス思考が強い人だ。
「今日学校か」
『ま、なんかあればそいつぶっ殺してやるよ!可愛い可愛い幼なじみ出しな!』
「気持ち悪いよ。」
『酷いなー、俺はこんなに愛してるのに』
わざとらしいリップ音がなる。
ピロンッと音を鳴らして通話を切る
確か昨日、心配した蓮香が通話をかけて、ご飯も何も飲み食いしてないのに泣き疲れて寝たんだっけ
目が赤くないか確認し、学校の準備をする
バックの中は絆創膏と教科書とノート類
ちゃんとした受験生やってる
「あんた、今日は行くのね」
おばあちゃんが話しかける
「あんた、部屋の掃除しなね。あんなところに私がいたら、早死しちまうよ」
うるさい、早く死んでしまえ
そう思いながらも、思い扉を開ける
「お、おはよ!元気してるか?」
「美咲ー!もー!心配させないでよ!」
…友達がいた
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あいたい 煙草 @MIU0206072525
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