第17話



 事故が発生してから、まだ5分。


 監視カメラの映像を巻き戻し、いつ事故が発生したのかを探った。


 犯人は若かった。


 多分二十代?


 迷彩柄のジャケットを着てて、黒いスレートのズボンを履いてた。


 痩せ型の体型で、頭は刈り上げている。


 駅の方面に向かったみたいだった。


 路地に入って、通行人を何人か突き飛ばしながら走ってた。


 迷惑なヤツだ。



 『捕捉できるか?』


 『私を誰だと思ってんの?』


 『くれぐれも姿を見せるな?遠隔サポートに徹するんだぞ』


 『オッケー』



 この前怒られたんだよね。


 私の仕事は主に「情報通信」なんだけど、ナイフで暴れてる男がいてさ?


 我慢できずに飛び出しちゃったんだ。


 どうしてもこの拳で殴りたかったから。



 政府に雇われてるスキルメーカーたちは、裏方の仕事を主にしてる。


 理由はシンプルで、世間一般にとっては、私たちは全員「敵」だから。


 敵も味方もないんだ。


 それが普通だし、スキルメーカーっていうだけで白い目で見られる。


 だから学校のみんなにも内緒なんだ。


 内緒っていうか、“うまく誤魔化してる”っていうか。



 


 

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