第10話 折れたら強くなる肋骨

「肋骨が折れたんで休みます」


 朝一の、社長の甥っ子からの電話。この時、色々なことを考える。


■怪我の程度と休業期間

■いつ、どこで怪我したのか?

■欠員が出たことでの仕事の対応

■叔父である社長への報告


『折れたって……大丈夫なの、程度は?』


「今日1日で、大丈夫です」


『はあっ? 本当に1日……医者は何て言ってるの?』


「医者には行ってません。何回も空手で肋骨やってるんでボクは分かるんです。1日で治ります」


『もしかして自分の勘で、骨折って言ってるの?』


「いや、ボクは分かるんです。それに骨は折れれば折れる程、強くなるんです。ボクは強いです!」


 ヒーロー漫画の主人公理論を言いきってしまう。そんな、社長の甥っ子にはこれ以上は何を言っても無駄。ただ今の会話をそのまま、社長へと報告するしかない。


 そして翌日、社長の甥っ子はスーパーマリオ並みのジャンプを見せてくれた。

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