第12話
「じゃあ小塚、
あまり可愛気の無い妹だけど、
頼むわ」
「えっ?
浅木本当に帰るの?」
「うん。
俺今からツレと約束有るから。
じゃあな」
愛は地面に置いていた鞄を持ち上げると、
私と小塚に軽く手を振った
私は不安を消せ無いまま、
改札口に消えて行く愛の後ろ姿を見つめていた
愛、私を一人にしないで…
「名前聞いていい?
浅木から君の名前聞くのを忘れていたから」
私はその声で愛から視線を外した
小塚の顔を見ると、
目で問い掛けるように私を見ていた
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