Let's ダンジョンメイキング

319.名無し

MyTubeで配信してくれよスレ主

リアルタイムで見たい


320.名無し

>>319 いや俺たちだけで独占しよーぜw


321.名無し

このスレ、無名なおかげでいい人しか集まってないからな


322.名無し

>>320 あーあれよ、限定配信?ってやつ


323.名無し

>>322 あー、なる


324.名無し

ってことやスレ主!頼む!




というわけで、早速三脚スタンドを買ってきた俺は限定配信とやらをやってみることに。


「んでもこれ、どうすんだ?」


"これさ、もう準備できてるって言わないほうがいいかな"

"当たり前じゃ"

"この方がおもろい"

"いつ気づくんかなぁ"

"スレ主の顔ドアップで森"

"ってか普通に顔よくてしんどい"

"泣けてくるよな"

"分かる"

"ダメージ受けてる奴らいるってw"


「──よし、できたな! お前ら見えるかー?」


"見えるでー"

"(5分前)"

"おい、嘘言うなって"

"そうやぞ、もう10分経ってる"

"わり、確認不足だったわ"

"いぇーい、見ってるぅー??"


「はは、お前ら何言ってんだ。俺はちゃんとスレ確認してたんだぞ?」


"おもろいからスレに報告するわけないじゃん"

"新規メンバー来なくなってからもう5年の付き合いじゃねーか"

"ワイたちのこと信頼しすぎやで(^^)"

"ワイたちはスレ主が困ってることよりも面白さを選ぶ生物やで(^^)"


それからも続けて、(^^)という絵文字付きの煽りコメントが送られてくる。


あぁ──俺のスレッドの民たちだな。この荒れてはないけど適度に煽ってくる民度は。


「俺にはこの配信を止めるという権限があるからな」


"くっ"

"それを言われると何も言えねーんだよな"

"今回は許してやる"

"↑なんで上からなんだよw"

"でも俺らがいなくなったらその喜びを共有する相手はいなくなるのでは?"

"いやいや、1人でも楽しめるからそれは反論にならんて"


「…………ぐ」


"効いてるな"

"効いてるね"

"スレ主チョロくねえか?"

"なんで負けたか明日までに明日までに考えといてください。何も変わらへんですから"


「あーやかましやかまし! さっそくLet's ダンジョンメイキングと行こうじゃねえか!!」


"おー!!"

"待ってました!"

"マジで楽しみすぎる"


俺はカメラにすべて映るようにして、例のダンジョン管理画面を開いた。


相変わらず、めちゃくちゃ量が多い。


"うおおおおお!!"

"すげー管理者って感じ"

"なんかすごい"

"やっば"

"おいこのスレ民語彙力ゴミじゃねえか!……ほな俺もか"


「なんかマジでいろいろできそうな感じなんやけど、なにからする?」


"何を目指すかによらね?"

"そうやな"

"最強のダンジョン作ることもできるんやろ?"

"はたまたガチで開拓したりもできると"

"開拓いいなw"

"それな、国作ろうぜww"


なるほど、国は行き過ぎだけど街を作るっていう発想は俺には無かったな。


──うん、それおもろそうだな!


「街、作ってみるわ!」


"国な"

"国やぞ"

"国作れ"

"日本征服じゃー!"


「おいお前ら物騒すぎるって」


"でもそれなら住人とか欲しいよな"


「あーたしかに。なんかあるんかな」


俺はなんかそれっぽい場所を探してみる。

すると、魔物という場所があった。


そこをタップしてみると、ズラーッと魔物の一覧が表示された。


ものすごい数に圧倒された。

あと、一番上に『強い順』とか『大きさ順』とかの並び替えがあった。

いや現代すぎんだろ、おい。


"なぁこれさ……未発見の魔物とかもいるんじゃね"

"あっ"

"何も見てない。いいな?"

"うっす先輩"


俺はコメント欄を見ることなく、魔物一覧に見入っていた。


──そして、ファンタジーでは有名なあいつの名前を見つけた。


「えぐ、ドラゴンいるんだけど!」


"ファーwwwwww"

"そんなのも設置できるん!?!?"

"現代ダンジョン最強種じゃねえかw"


コメントが流れる中、俺は1つのことに気づいた!


「ドラゴンってさ、デカくて移動も早いよな」


"おっ………………そうだな"

"流れ変わったな"


「ってことはさ────畑仕事が適任だよな!」


"過剰すぎるって"

"過剰すぎるって"

"過剰すぎるって"

"全国の農家を泣かせないでもらって"

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