第15話
いきなり天眞に襲われた。
天眞なんかに──という気持ちがあったけれど、手慣れた様子でどんどん私を快楽の渦に引きずり込んで行く天眞のテクニックに驚きつつ身を委ねてしまっていた。
「……て、天眞ぁ、あんた……本当は酷い男、だったのね」
熱い舌で蹂躙されながらもなんとか気丈に振る舞おうとしていた。
「わ、私の知ってる天眞、は……もっと、もっと優しくて……」
「……」
「私にこんなこと、絶対しなかった!」
「………する訳がない」
「え」
不意に天眞が何かを呟いた。だけどあまりにも小さくて聞き取れなかった。
何を言ったのか気になったけれど、目の前の天眞が意地の悪そうな表情を浮かべながら「まだお喋り出来るくらい余裕があるんだな」と言ったと同時に、思いっきり両脚を広げられた羞恥で吹き飛んでしまった。
「挿入れるぞ」
「え、や、やだ!」
「この状況でやだといわれて、はいそうですかと止めるわけがないだろう」
「やだ、やだやだやだったらやだぁぁぁぁ!」
めいっぱい抵抗したのに全く敵わず、天眞はそのまま酷い行為を続けた。
汗と涙でぐちゃぐちゃになった顔をジッと見つめる天眞の表情から感情は読み取れなかった。
小さい頃から私に忠実で、私の命令には決して逆らったりしなかったし、私が嫌だといったことを絶対にしなかった男だったのに……だけどその天眞によってあっけなく処女を奪われてしまった。
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