5.今度こそ!摘出手術!

皆さまこんにちは。どうも、やなぎまんてんです。


審判待ち状態で更新止まっておりましたが、現在入院治療を果たし、今さらに審判待ち状態でございます。


検査結果を聞きに行き、「現段階では早期大腸ガン疑いとして治療する」と言われました。

なんでも、ポリープの根がどこまで深くあるかによって、早期がんか、進行がんかで分かれるそうで、それは切除してみないとわからない、とのことでした。


どちらにしても、ただのポリープではなかったのでした。

神妙な面持ちで話を聞くやなぎ。先生はボールペンで図を描きながら、トーンを変えずにこう続けました。


「最悪、肛門を切除することもあります。その場合は人工の肛門をつけることになります」


肛門ごと……切除!?

ヒュン。

「その場合はここに~」と図を書き足す先生の手元を見ながら、

(肛門取ったら……自分、性別何になるんだろ……いやいやいや、肛門は関係ない!!)

と、予想外なことの大きさに動揺しておかしな思考に。

あと、手術代いくらになるんだ……とか。


がんにも大人しいタイプと暴れん坊タイプとがあるそうで、暴れるタイプだと、周囲の細胞にがんが移っている可能性があると。

腸の管の部分なら、切り取ったところをつなげることもできるが、肛門付近ではそうもいかない。

しかし見たところ、できたばかりで大人しいタイプのようだから、可能性はすごく低い。でも一応お伝えします、だそうで。


でも先生……!!

始めの病院でも、次の病院でも、「見た感じそんな深刻じゃない」と言われてきたんですけどぉぉぉぉ……!!


そんな言葉を飲みこみ、「とってみないとわからない、ということですね」とうなずくしかできなかった。

痔だと思っていたら、肛門切除の危機。

どうなる我が人生。


とりあえず、入院の日取りを決め、病院をあとに。

幸い、年内での入院ができました。

「どうせ空いてないんでしょ……」とやさぐれていたのですが、クリスマスに思いっきりかぶるので、避ける人が多かったのかも。


クリスマスは職場では最大の繁忙期。

でも、なにがなんでも医療費を抑えたかったやなぎ。

それに早く治療したかった。

無理を承知でお願いし、お休みをもらいました。


入院前日は例の超強力な下剤を飲み、げっそり状態で病院に行き、また二リットルの下剤を服用。

悲しいことに、前回のおいしいやつ(マグコロール)ではなく、絶妙においしくない方の下剤でした。


ただ今回は早々に点滴につながれ、そのおかげで脱水状態にはなりませんでした。

お約束通り腕の血管は見つからず、手首に。

「ごめんなさいねぇ。いや~、久々に難しかったわ……」とこぼす看護師さん。

こちらこそすみません。


手術自体は、キツカッタ……!!

場所が場所だけに局所麻酔はせず、鎮静剤のみ。

腸は痛覚ないけど、肛門の範囲は痛む、と告げられていましたが。

鎮静剤切れて目が覚めたやなぎ、悲惨でした。


「痛いね~今九割とれてっからね~!!」

からが長かった。

「はい、病気出ますよ~イキんで~!!」

すでに息も絶え絶えで、自分に言われてると気づくまでに時間がかかり(手術中三人くらいの声がしていた)、尻に力をこめた時には先生の手がブツを引っ張りだしたあとでした。


「はい、やなぎさん! これですよ!!」

と、プレートに針で固定されたポリープを見せてくれた先生。

「あぁ……」

としか答えられず。

疲労感と悪寒がすごかったのです。歯が鳴るくらい。


寒いです、と言うと毛布をどんどん掛けてくれた助手さん。靴はビニールに入れたからね、との言葉に「あの、パンツは……」と訊くと

「履かせたよ!!」と言われた。

手術前にお尻に穴空き紙パンツに着替えていたのですが、いつの間に。


ストレッチャーに乗せられ運ばれていき。歩かなくて楽ちん……かと思いきや。長距離を運ばれてみてわかりました。

気持ち悪くなる。乗り物酔いみたいな。


部屋のベッドに移り、血圧やら体温やら計られ、やっと一息。

水は二時間後から飲むことができるそうで、それもキツかったですね。

しんどくてすぐに寝ちゃうけど、喉が渇いて起きてしまうのです。


あと、二時間くらいで便意がくると言われていました。

気配を感じ、言われた通りにナースコールを押す。

簡易便器をベッド脇に持って来てくれるので、がんばって立ち上がって用を足す感じです。


蓋つき便器(プラスチック製)がキャスター台に乗ったもので、特に違和感はない。

部屋のなかで用を足すという違和感、同じ部屋の患者さんに音聞こえちゃうわね恥ずかしい、という恐れ。それがあった。


でも同じ消化内科の患者さん。聞こえてくるやりとりから、みんな大腸内視鏡検査を受けに来ている。きっとわかってくれる。

腹を決め、解放。

夕食時だったのですけどね。仕方ないです。


出てくるのは下剤の残りのようなものなので、看護師さんにチェック(出血などがないか)されても、もうあまり恥ずかしくないくらいには場慣れしました。


やっと水も飲めて就寝。

丸一日絶食ですが、食欲わかなかったです。眠りたいが勝つ。

次の日の昼食から食事が開始。

煮込みうどんでした。

普段小麦粉は絶っていましたが、もう喜んで食べました。色んな意味で感動。うどんって美味しい……涙。


病院食は美味しかったです。確かに薄味だけど、やなぎは元々薄味好みだったのでへっちゃら。

マヨネーズとかケチャップとか、化学調味料が毎食出てくるのが面白いところ。

クリスマス当日は、ローストチキンな味付けの鶏肉が出て、メッセージカードついてたり。

ほろっとしました。


入院中感じたのは、医療の現場で働く人ってすごいなぁということ。

先生はじめ、看護師さん、助手さん、みんな毎日、こんな大変なことしてるんだって思いました。

これは入院してみないとわからない世界でしたね。


摘出したポリープはまた検査に出し、活動具合を調べてもらいます。今度は一か月近くかかるそうで。

治療がひとまず完了か、続くかは、また検査結果待ちになります。


皆さま。やなぎの話を読んで、ぞわっとしたらぜひ、おからだに気をつけてお過ごしくださいませ。

見て見ぬ不調があったのなら、これを機会に、診てもらうのもいいかもしれません。


やなぎの二の舞になりませんように。

自己診断は危ないです。


ではまた。続く……かも?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る