ー12年後ー

あれから12年、わたしは今、高校2年生になった。

あの時わたしは、白い犬に助けられたらしい。

すり傷はあったものの命には別条はなく、

意識が戻るとすぐに退院できた。



それ以来その犬は我が家の一員。

”ポチ”と名付けた。

とはいっても、その犬は家族には見えない。

何故かわたしにしか見えない。



そして何より、”ポチ” は


わたしの部屋にいるときは男性の姿になった。

それが意外とイケメン。

銀色の長い髪に着物の様な装いをしている。



でも特長のあるしゃべり方と

厳しい性格から

わたしはお爺ちゃんだと思ってる。



”ポチ” が犬ではなく狼だということに気づいたのは

小学校高学年になってからのことだった。



他にもわたしは、生まれつき

動物や植物と会話をすることができた。



やっぱり相当変わってるよね?



わたしはただ、その不思議な状況を

なんの抵抗もないく、すんなり受け入れていた。



なんで普通の人とは違うのか、考えたこともなかった。



そして、

わたしはこれから忘れていた記憶を思いだし

愛する人々と再会する。


あの時の自分の罪を償う為に・・・


でも、私はまだその事に全く気付いていなかった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る