心機一転

第4話 竜頭蛇尾

 2019年3月。アプリをインストールして、分かった事がある。自分は短気であること。メッセージを何となくこなすが、盛り上がるのは最初だけでこなしていくと、つまらなくなってくる。駆け引きとか、そういうのが面倒くさい。

 やってられんとベッドへ寝転び、携帯を放り出す。携帯が宙を舞って、枕にストンと着地する。綺麗な着地だ。人生も、上手く着地出来たら、

そんなことばかり悩む自分が虚しかった。

 マッチングアプリを放置して1週間が経過した。年下女子から話したいとDMが来ていたが、乗る気では全くない。会話がつまらなくて嫌われたくない。自分の保身に走った僕は、そっとスマホの画面を暗くした。

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