第5話:大福、実瑠来にフられる。

「私、人間の男子に興味ないから・・・」


ミルクのその言葉で僕の希望も願望も未来の展望までもが、もろくも崩れ去った。


「誰か好きな人がいるとか?付き合ってる男子とか?・・・」


「そんなのいない・・・今も言ったけど人間には興味ないから」


「ああ、そうなんだ・・・ごめん、悪かったね、忘れて」

「さよなら茲夏さん」


「あ、さよなら」


僕はそのまま引き下がった、あまりしつこく迫って余計嫌われたくなかった。

人間の男には興味ないってか・・・そう言われたら返すことばがないし・・・。


数日間はなにもなくただミルクを見てるだけだった。

だけも、どうも諦めきれない。

なんとかデートに誘いたい。


で、またミルクが帰る支度をしてる時に声をかけた。


「なに?・・・また?・・・また同じこと繰り返すつもり?」


「いや付き合ってってとかじゃなくて・・・映画のチケットが一枚余ってるん

だけど・・・」

「ひとりで行くのもなんだし、観にいかにかな〜とか思って」


つづく。


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