最底辺職の【カードテイマー】で異世界をのんびり生きていく
味醂英雄
プロローグ
【これとこれでこうなるかと】
「なるほど、確かに」
モンスターの前に立つ。前の世界にはあり得ない超常的な存在。そう、前の世界、すなわち、地球には居なかったこの世界の恐怖の象徴。
「ゴァアアアアアアアアアアア!!」
そして、中でも巨大な体を持ち巨大な武器を持つ、神話ならトロールと呼ばれる存在に対し、自分はカード状の札をホルダーから取り出す。
「サンダースプライトを召喚!」
小さな玉、雷を纏う精霊が召喚される。それを見た名前は多分トロール、いや、多くのゲームだと、トロルだっけ?は笑う。そう、このサンダースプライトはトロールから見れば雑魚中の雑魚。小さな静電気の様な雷を纏った光の玉はかのモンスターのパンチでもキックでも武器攻撃でも決まればそれで終わりだろう。だが、これを見ても笑ってられるかな?
「重ねて発動!小さな竜、ミニドラゴ!」
ドラゴンとは言え、そのサイズは手乗りサイズの竜が召喚される。警戒したトロールがまたも笑うが、本番はここからだ!その笑いを止めてやる!俺の相棒【達】を舐めるなよ!
「重ね召喚発動!」
2つの召喚カードが重ねられると大地が震え、天から雷撃が落ちる。
「ゴァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
「サンダードラゴン、行けぇ!!!」
トロルも驚愕している。そりゃそうだ、この世界では自分の職業、すなわち、【カードテイマー】は底辺にして雑魚職業だからな。だが、そんなの自分には関係ない!
「行くぞ!」
これは、英雄譚でもない、神に選ばれたとかではない、ただ、ひたすら、人間の欲に巻き込まれない為の自分の物語だ。
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