第20号 あなたの小説は劣っている?
書くことがない。週刊カクヨム滞在記なので、週に一度カクヨムにまつわるエピソードをひとつ書けばよさそうなものですが……ない。笑
最近は、小説を読まないし、書かないんですよね。これじゃカクヨム滞在記の書きようがありません。じゃあ、小説を書かずに何をしてるのかって? 剣道の素振りをしてます――なんておもしろくないでしょ。いえ、個人的にはおもしろいんですよ。
YouTubeに全日本選手権で優勝したこともある日本のトップ剣士、松﨑賢士郎選手が素振りする様子を撮影した動画があるのですが、これがすごいんですよ。竹刀を振る速度、力強さがこれまで見たこともない速さと力強さでびっくりしました。
松﨑選手は飛び込み面の名手として知られているのですが、こういうレベルの高い基礎練習があってこその超人的な面技なんだなと感銘を受けました。
――おれもあんな面技が打ちたいな。
松﨑選手の何分の一がでもできるようにならないかと、同じように素振りするようになったのですが、これがなかなか良い感じで上腕から肩、背中にかけて筋力がついたような気がしますし、打突がスムーズなったように思います。素振りって楽しい。
……なんてことをカクヨムで書いてもおもしろがってもらえないでしょ。松﨑賢士郎って誰やねんと。カクヨムは小説投稿サイトなんだから、これを読む人も小説にまつわるなにかエピソードを期待しているんでしょうからね。
ただ、こうやって書いていると改めて小説を書くことの難しさとおもしろさに気付かされます。小説と剣道を比べた時、わたしは間違っても松﨑選手と剣道で戦おうとは考えません。それは剣士としての技量が明らかに劣るから。戦っても絶対に勝てないと戦わなくても分かるから。(もっとも松﨑選手と剣道する機会があれば立ち合いますけどね。その機会自体が貴重だから)
ところが、ことが小説になると「自分の作品はおもしろいはずだ」と思ってしまう。カクヨムコンにエントリーした作品が中間選考を通過しないとわかると「自分の作品が悪いのではなく、コンテストの仕組みが悪いのではないか」と考えてしまう。
剣道では自分に実力のないことを素直に認めることができるのに対して、小説に関してはなかなか自分の実力不足が認められないというおかしなことが起こってしまう――。
これは剣道が実際にふたりの剣士が竹刀で殴り合い、勝負をつけることがてきる競技であることに対し、複数の小説の間には、優劣を決める絶対的な基準がなく、お互いの小説は優劣を争う関係ないからだと思います。優劣は決められないけれど、明らかにおもしろい小説とそうでない小説があるところが、小説の難しさであり、おもしろさなのでしょう。
さて、優劣がつけられないのを良いことに次の駄作を書いてみようかなあ。
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