週刊カクヨム滞在記
藤光
第1話 またエッセイをはじめました
はじめまして、あるいは、いつもお世話になっています。藤光です。「週刊カクヨム滞在記」の第一話へようこそ。
このエッセイでは第一話ですが、いままでいくつもエッセイを書き継いできて、毎回最初は気の利いたことを書いてきたような気がするのですが、今回はそういうネタがなく、しれ〜と書きはじめようと思います。
文章を書くことにまつわる話がないので、さいきんやっている剣道の話から書こうと思うのですが……以前から読んでくれている人は、藤光がときどき剣道の練習をしているのをご存知かと思います。
じつは、12月には小規模な試合に出ることになっていて、先日、一緒に練習している仲間たちと試合稽古をしました。その様子がスマホの動画に撮ってあったのですが――。
びっくりするほどダメ。
「これは本当に自分なのか」と思うほど、姿勢は悪い、攻めが仕掛けられない、動きが遅い……と目を覆いたくなるほどの醜態とはこのことかっていう有り様でした。
そんなに上手ではない自覚はありましたが、あそこまでダメだったとは。ショックが大き過ぎて、動画のことは思い出したくもない。のですが、ちゃんとダメなところに向き合わないと本番の試合に向けて修正することができません。身を切られるように辛いですが動画を見て対策することにします。
――修正できるかなあ。
人は自分を客観視するのが苦手です。自分の実力を過大に評価しがちだったりします。なんだったかの本に、他人のことは三割引き、自分のことは三割増しに評価するとか書いてありました。今回の剣道の動画を見て納得です。
☆
カクヨムで公開している小説にも、これと同じようなことが当てはまるのではないかと思っていて……。自分の書いた小説を客観的に見ることはできない、と。「あまり上手ではありませんが」と前置きして自作を語るWeb作家さんは多いですが、わたしも含めてそれは嘘です(笑)
上手でないものをわざわざネットに晒す人はいません。口では謙遜しても、ある程度、上手く書けたという自覚がなければ公開したりしないはずです。ところが、そこには自作の評価は三割増しという魔法がかかっています。とてもおもしろいと思って公開した自分の作品も、読者にはさしておもしろく感じてもらうことができず、結局、心にもない謙遜のとおりの結果になるというのが真実です。
小説の難しいところは、わたしの拙い剣道動画のように客観的に自作を見るツールがないことです。なので、100点の小説が書けた――と思っていても、実は70点のおもしろさしかないということを頭において、110点、120点と感じられるような小説を書いていくしかないのかなーと、拙い剣道動画を見ながら考えています。
……情けない。
(小説ではなくて剣道のほうです)
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