女の子を拾って、着せ替え人形にする

めだかざめ

第1話 まず拾う

雨の中、俺は呑気に傘を刺し鼻歌を歌いながら帰っていたら、家の近くの公園で女の子を見つけた。


「ねぇ、大丈夫?」


「...」


返事が返ってこないようだ、、、よくよく学校のカバンを見ていると、同じクラスで、学園で一番の美少女と言われている佐藤結衣じゃないか。なんでこんなところにいるんだ?


「佐藤さんであっているよね?」


「え?」


「同じクラスの神谷だよ」


「あぁ、神谷くんね。」


「とりあえずさ?何があったか知らないけど、心配だからうちに来なよ」


「え?」


俺に疑いの目を向けてきた。まぁ当然だよな。知り合いとはいえ男性に声をかけられて変なことをされる可能性があるんだから、、、


「大丈夫だよ、変なことしないし、親がいるからさ?」


「じゃあ、お願い」


なんか家に来ることになった。いやというか自分で誘っときながらなんでそういう気持ちになるんだよ、、、



「お母さん、ただいま」


「おかえり、浩一 ところでその子は?」


「あぁ、佐藤さんね。なんか雨の中、公園で突っ立っていたから連れ帰ってきた」


「あ、こんにちは神谷さんのお母さん。ちょっとお邪魔します」


「いいのよ、どうせあの子の実験台になるだけだし、、、」


「え?」


おい、実験台ってなんだよ、実験台って。せっかく作った服を試しに着させて感想を聞きたいだけなのに、、、


「じゃあ、ちょっと部屋に来て」


「え?」


ちっ、お母さんが余計なこと言うせいで疑心暗鬼になっているじゃねぇか


「本当に何もしないよ、ちょっと手伝って欲しいことあるからお願い」


「...」


よし


「あ、ごめん部屋散らかっているかもしれないけど許して」


「....」


「さて、そこに座って」


「...あ、はい」


さて頑張ってお母さんが作った変な疑いを晴らさねば、、、

「とりあえず、なんだけど僕趣味で服を作っているんだよね。で、せっかくだから結衣さんに試しに来てもらって、感想が欲しいんだ」


「え、意外」


まぁそりゃあそうだろう、男がこういうものをやるわけないもんな


「じゃあ、服取ってくるから待ってて」


「...」


「はい、これ着て」


ん?なんか渡したんだけどさ?もじもじしていて着ようとしないんだが、、、


「は、恥ずかしいから、ちょっと別のところに行ってて」


あ、そっかそりゃあそうだわ。異性がいる中で着替えるなんて恥ずかしいもんな。


「あ、ごめん廊下で待っているわ」


いやぁ助かったわ。女性の服って作りずらいんだよね。女性の感情がわからないせいか知らんけど。ところでなんで佐藤はあそこにいたんだ?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る