泣き寝入り

@Ryudokusya

第1話憂鬱な朝

「ピピピ」

部屋に鳴り響くアラームで私は目を覚ました。いつもより30分早めたアラームはいつもより意地悪に感じた。今日は高校の入学式。中学校生活のほとんどを保健室登校で終わらせた私にとって、今日の入学式は憂鬱そのものだった。高校こそはと意気込んでみたはいいものの、中学時代の嫌な思い出が頭の中を横切り何度も不安になった。朝食ものどを通らなかった。中学校にまともに通わなかった私は当然成績も悪く、行けた高校は偏差値40ほどの決して賢いとは言えない高校だった。

学校が近くになると自分と同じ制服を着た学生がちらほら見えた。

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