第3話

前回は買い物に行くというのを口実に逃げられてしまいました。

なので今回は一撃で仕留めたいと思います。

そう、キスです。

これなら一瞬のことなので不意に逃げられたりもしません。

それに、膝枕よりもダメージが大きいはず。

今回こそ成功してみせる!


「ねぇ、この前逃げたよね?」

「うん? 今日はどうしたのかな?」


プライドはお高いようで。


「ちょっとお話があってね……」


雄介くんの肩に手を置いて、仕留める。

たった一瞬。

ドラキュラが首元に噛みつくように。

なのに……


「かわいいな〜」


と、一言で片付けられてしまいました。

しかも澄ました顔でお茶を飲みに行きました。

こんにゃろこんちくしょぅ。

はぁ。

……明日はどんな作戦に出ましょうか。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る