第5話戦後レジームの夜明け

その不調を美鈴は不調とは思わず自然体で接していた。


しかし、男性に心を開く事は無く僅か半年や1年そこらで別れが来ていた。


それにしても田植えが始まる頃の権現神社の夏祭りが、「奥北町の不発弾誤爆事件」を

町民全員が思い出し、今の政府に戦後レジームの不徹底と、地位協定の周知徹底を訴状として町長自ら内閣総理大臣に手渡ししたにも関わらず、新年度に為っても国会の総理は相変わらず居眠りばかりを繰り返し、厚労省に問い合わせしても、「善処します。」とオウムの様にカスカスに為った単語を繰り返す。


 一対この鳥は役所の職場に居るのに全然仕事が捗って居ないに等しいと、「不発弾被害者」の小鹿家と鍵屋家の寄り合いの席で、辛口の日本酒を飲んでは勇ましく「遣ってやる!国会に殴り込みだ!」と、一端の極道並みの雄叫びを上げる癖に朝起きたら「頭がガンガンする美鈴、水を汲んで来て?」


と、意気消沈してしまう兄貴は、「だから言わんことじゃ無い。」


正面切ってギラギラした眼で睨んで、凄みを利かせて「エエ恰好言いやがって、どうせ寄り合いなんて酒飲みたい奴が集るのだろうが!」


そんなもの最初から集まるな!と怒鳴ってやるのだが、一向に効き目が無い。


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