第2話 ハーレム要員

俺はかくまってもらうためにむかし俺のことが好きでいてくれた女の子の元に向かう。


家にたどり着く。


家は豪華でどこかのお嬢様がすんでいそうな見た目をしている。


数分ぐらい壁にもたれ掛かりながら待っていると俺が会おうとしてた女性が現れる。


コンビニ袋を右腕にかけた金髪の長い髪を後ろで束ねたスラリとした体型でありながら出るところはきちんと出ているそんなお嬢様だ。


名前を志崎深雪しさき みゆきという


顔が合い俺は右手をあげる。


「よお久しぶりだな」


少し驚いた表情を浮かべたあといつもの無表情に戻る。


「ええお久しぶりねそれでなんのよう?」


「まあなんだその……助けてください」


「いいけどなにかあったのかしら?」


言えるわけがないよなあだって好きな人が実は同性でしたなんてそんなのいやだろ。


俺は答えに困っているとため息をついて俺の手を引っ張ってくれる。


「ほら急ぐわよなにかあったんでしょう」


「おうわりいなありがとう」


「ええどういたしまして」


俺たちは家に急いで入る。


パタンという音と共に扉がしまる。


俺は靴をぬぐと長い廊下を歩きダイビングにたどり着く。


「お食事にいたしますか?お風呂に入られますか?それともわたくしにいたしますか?」


「あはは面白い冗談をいうねまあ俺は寝させてもらうよ」


「そうですか分かりましたわ」


俺はソファーに座り目をつむる。


力を抜いて全体重をソファーにもたれかけて眠ろうとする。


だが眠れない。


そんなときに志崎深雪がしゃべる。


「ねえ食事にしません?」


「それじゃあ俺が作るよ」


「良いんです?」


「だって同棲させてもらうからなそれぐらいはするよ」


俺は起き上がり料理を作る。


むかしは料理をすることが苦手だったがモテるために努力をして少しずつ料理が出来るようになった。


俺は出来上がった料理を机の上に置いていく。


俺は志崎深雪の対面に座る。


手を合わせてこう口にする。


「「いただきます」」


「ねえなにか面白いこと話さない?」


「食べるときに喋るのは下品じゃないか?」


「そうかしら」


つうかお嬢様に憧れてるからってわざわざお嬢様口調にしなくても良いのにな。


「懐かしいな」


「ええ恋人になった日に食べさせてもらったわね」


「おう覚えているんだな」


「忘れるわけありませんわ」


「もしかしてやらかしたからか」


「なんの話かしら?」


「ほら俺ってナンパしたじゃん」


「あらそういうならわたくし以外は見ないのかしら」


「くうお前までそんなこと言うのかよ」


「あら複数の中の一人として扱われるよりも複数の中で選ばれた一人の方がいいと思うのは当然だとおもうのだけど」


「……そりゃまあそうだなだが監禁をするのはやりすぎではねえか」


「ええそれはやりすぎねだから話したらどう?」


「おうそうするか……いやまてやなんで監禁の話を知ってるんだ」


「あらバレた?」


「じゃあ霧崎苺に味方してるんだな」


「そのつもりだったけどやめとくわ」


そのあと俺たちは全ての料理を食べ終える。


手を合わせてこう口にする。


「「ごちそうさまでした」」


ソファーにすわる。


「ねえコーヒー飲まない?わたし豆からコーヒーを絞るのが最近ハマってるの」


「おうそれじゃあよろしく頼むよ」


ソファーでまったりとしていると俺の目の前の机にコップが置かれる。


ありがたく飲ませてもらう。


ゴクゴクと飲み干す。


「おう美味しかったよ」


そういってコップを置こうとするがくらりと視界がゆれてコップを落としてしまう。


やがてまぶたを完全におろした。


気がついたら知らない天井が見える。


周りを見渡すと霧崎苺がいた。


ああくそ志崎深雪にはめられた。


やめとくわとか言ってたくせに嘘つきやがったな。

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