第19話 苛立ちと自己嫌悪
その日、りおがいつものように「あゆみちゃん、これやろう!」と声をかけてきたが、あゆみは「ちょっと後でね」と短く返した。
「でも、今がいい!」
そう言ってりおは彼女の腕を引っ張る。
「何回も言わせないで!」
気づけば、声を荒げていた。りおはびくっとして、泣きそうな顔でその場に立ち尽くした。
「……ごめんね、りおちゃん。後で一緒にやろう。」
言い訳のように口をついたその言葉に、そしてこんな対応をした自分自身に嫌気が差した。
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