第11話 すばるとの対話
その夜、子どもたちが寝静まった後、あゆみはキッチンですばるに今日の出来事を打ち明けた。
「私、今日りおにひどいことを言ってしまって……。」
「ひどいこと?」
「マグカップを割っちゃったときに、きつく注意してしまったんです。」
すばるはしばらく考え込み、優しい声で答えた。
「あゆみ、そんなに自分を責めなくてもいいよ。僕だって怒ることはあるし、子どもたちだって失敗から学ぶものだ。」
「でも……私は本当に、この子たちのそばにいていいのか分からなくなることがあるんです。」
その言葉に、すばるは少し驚いたような表情を浮かべた。
「どうしてそう思うの?」
「二人ともいい子だから、私なんかが無理に関わらなくても大丈夫なんじゃないかって……。」
その答えに、すばるは少し困ったように笑いながら言った。
「君がいることで、二人はもっと笑顔になれるようになったんだよ。何も完璧でなくていい、君がいるだけで十分だ。」
その言葉に、あゆみは胸が少し軽くなるのを感じた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます