第11話 すばるとの対話

その夜、子どもたちが寝静まった後、あゆみはキッチンですばるに今日の出来事を打ち明けた。


「私、今日りおにひどいことを言ってしまって……。」


「ひどいこと?」


「マグカップを割っちゃったときに、きつく注意してしまったんです。」


すばるはしばらく考え込み、優しい声で答えた。


「あゆみ、そんなに自分を責めなくてもいいよ。僕だって怒ることはあるし、子どもたちだって失敗から学ぶものだ。」


「でも……私は本当に、この子たちのそばにいていいのか分からなくなることがあるんです。」


その言葉に、すばるは少し驚いたような表情を浮かべた。


「どうしてそう思うの?」


「二人ともいい子だから、私なんかが無理に関わらなくても大丈夫なんじゃないかって……。」


その答えに、すばるは少し困ったように笑いながら言った。


「君がいることで、二人はもっと笑顔になれるようになったんだよ。何も完璧でなくていい、君がいるだけで十分だ。」


その言葉に、あゆみは胸が少し軽くなるのを感じた。

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