第一章: 新しい始まり

第2話 再会

「如月さん? 久しぶりだね。」


すばるの声に、あゆみは驚いて振り向いた。


「星宮先生……お久しぶりです。」


文化祭の喧騒に包まれた母校の廊下。その一角で、かつての教え子と教師が偶然再会した。


「元気にしてる?」


その声に、高校時代の記憶が一気に蘇る。授業中の穏やかな声、生徒を真剣に見つめる眼差し。あゆみにとって、星宮すばるという教師は特別な存在だった。


「はい、大学でも頑張っています。」


そう答える彼女に、すばるは少し安心したように微笑んだ。それだけで、あゆみは胸が温かくなるのを感じた。

「先生こそ、お元気ですか?」


「まあね。でも、いろいろと大変だよ。」


その言葉に、彼女は少し気になりながらも、それ以上は聞けなかった。

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