10章 木花咲耶姫に仕える神子+10.5 章 気持ちの問題
第10.00章
木花咲耶姫に仕える神子(みこ)
いをりは道から外れたところにある箱に歩きだした
だんだんとそれが何かが見えてくる
それは棺だった
亡くなった誰かが収まっている
いをりは近寄り、しばらく見つめ
棺のふたを開けた
そしてご遺体のお顔を見た
白髪のお婆さん
火葬される前に誰かに何かをされるのを待っている
いをりはおばあさんにそれをしてあげた
第10.50章
きもちのもんだい
いをりは子守神社の巫女として神社の一部になった
時間があると、絵馬を拝読し木花咲耶姫に届くよう願った
いをりはみんなのお願いを知るのも嬉しかったし、かなうといいなと思った
お仕事の初日、子守神社の神主さんから教わったこと
七瀬いをりさん。これはお仕事ではありません
木花咲耶姫と参拝客に対するご奉仕です
奉仕するというのは本来、対価を求めません
しかしもちろん、いをりさんにアルバイト代をお渡します
本来は無償でご奉仕するものなのだと思ってくれれば、
その気持ちで十分です
よろしいですかこの場所では、
人の気持ちのもんだいがすべて
そのほころびからここが台無しになってしまう
言葉遣いも慎重に
いらっしゃいませ、ありがとうございました、ではなく
ようこそお参りくださいました。お疲れ様でした
参拝客からお納めいただいたお金はここを維持するためだけに使います
タイムカードの押し方ね。巫女衣装着てからカード切るんだよ
ずるしちゃだめだよ。ずっと見てるよ、咲夜姫が
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