女子高生の恋愛編 前半

「あーもう!!」


思わずスマホを投げてしまいそうになった。


私は、隣の席の田中君に恋をしているただの高校2年性。

ただ、私はシャイなので隣の席なのにまだ喋りかけられていない。なんなら、去年も同じクラスなのに喋りかけれていない。


ただ!!今日遂に連絡先を手に入れたのだ!!

グループワークのためだけど。

それでも、一歩前進した!!そう、田中君に、

「いつでも連絡して良いよ。」と言われた!!

前進している!!

ただ、何を連絡したら良いのかわからない……。

学習机に向かってなんて連絡しようと思い気づけば30分経過してもう11時。


「皆様こんにちわ。Xテレビのお時間です。司会はわたくし☆%°:々〒と申します。どうぞよろしく。」



「うわぁぁぁぁぁ!!」


え?勝手にテレビが付いた!!

え?なんで?なんで?なんでなのー??


「さて、今日の1時間半は恋愛についてのテーマです。」


ちょっと気になるじゃない……。


「どうしたの!!」


「ママ!!勝手にテレビが付いたの!!」


「何言ってるの…。何もついてないじゃない。全く何時だと思ってんの!!早く寝なさい!!」


「ママ何言ってんの?ついてるよ!!」


テレビの方を向くと画面が切れている。


「ほんとだもん!!ついてたもん!!」


「はいはい。わかったわかった。明日お弁当いるの?」


「いる。」


「はいはい。夜なんだから静かにしてよね。」


「ねぇ。今日一緒に寝ていい?」


「はぁ。良いよ。」


ママが部屋を出て行くと、またテレビがついて、


「あっと、失礼。タバコすわしてもらいますね。」


また喋り出した。

今時、テレビの出演者が吸いながらなんてありえないんですけど。

てか、このおじさんだれ?Xテレビなんて聴いた事ないんだけど。

あーもう、スマホの充電無くなったし。

最悪。


「ふぅ〜

この一本がおいしゅうておいしゅうてしゃーない。」


このおじさん、タバコの話しかしてないんだけど。

ありえない。

恋愛の話するんじゃなかったの?

全く、これだら昔の人は。


「さて、本題の恋愛の話ですが、まぁそんな話す事はないんですよこれが。」


は?もう何。無駄じゃん。寝よう。


「ほら、貴方が好きなもんが私が好きとは決まってないじゃないですか。もし、貴方が、こらどっからどう見てもイケメンや!!100年の美女言うたって、私からしたら、はっ!そこの猿の方が可愛いわ。とかあるやないですか。」


まぁ。確かにそんな気はする。

てか、そう!!皆、田中君よりも、池谷君とか村田君の方がかっこいいけど圧倒的に田中君でしょ!!

ありえないとか言われたけどそんなの、私の勝手でしょ!!


「では、いきなりですが、意中の人を振り向かせるのはこの3つ!!」


まず、喋りかけられていないから、そもそもが難しいんだよねー。


「え?難しい?そんな声がテレビの前から聴こえて来た気がしますが、これは残念ながらもう収録終わって編集されて流されてます。多分流れてる時間的に、11時30分ぐらいちゃうかな?」


なっ!!私に向けての番組なの!?!?

難しいって言葉もだし、ママがいなくなってからついたし……

これは何かあるかも知れない!!

何かメモしなきゃ!!

あーもう!!こんな時になんで、スマホの充電ないの!!

もう。





「では、皆さん。次回のXテレビで。では失礼します。お相手は、¥$:*=でした。」


気がついたら集中して観てしまった。

集中しすぎて、もう頭がボヤボヤしてる。

あっという間に12時半。

このメモが、役に立たなくても良いからお守り代わりに持っておこう。





〜作者より〜

改善点、誤字脱字あれば教えてください。

コメントお待ちしております。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る