【妖精の粉】

Natal(ナタル)

妖精の粉

昔々、のどかな村がありました。その村人たちは元気で病気知らず、活気がありました。


その中でも、一人の青年は力持ちで人一倍努力家でもありました。


そんなある日青年は妖精を拾いました。 とても弱っていたので、様々な方法で看病しました。


そして数日後には妖精は回復して、森に帰って行っていきました。


その夜、青年は夢を見ました。


自分が助けた妖精が出てきて、こう言いました。


「助けてくれてありがとう。 お礼に何でも叶う粉をあげましょう。」 と言いました。


青年は断りましたが、 妖精が更に言いました。 「この粉を使うのは自由です。 貰ってください。」


青年はそのまま目を覚ました。 右手には妖精が言っていた粉を持っていました。


青年は早速、妖精の粉を使おうとしましたが、使う場面がなかったのです。


何故なら、村人たちには必要がないぐらい元気だったから。青年は困りました。


そして思いついたのは、旅をすることだったのです!


青年は老人になるまで、妖精の粉を不自由な人達に使い始めました。


ある人には見えなくなった眼を治し、またある日には怪我をした人に妖精の粉をまぶして使ったのです。


青年だった老人は、最後まで妖精の粉を自分のために使わなかったのでした。


その後、彼は村人たちから称えられる存在になり、英雄となりました。

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